8月6日(土) 北アルプス縦走4日目(燕岳、餓鬼岳)
天気 晴
いよいよ百名山登山旅行の最終日。
そして今回の旅行中最も不安を抱えた最終日のコース。
北アルプスを縦走したい希望とマイカー利用上なるべく出発地と到着地を近づけたい希望を叶えるため結構無理した今回の縦走計画。
無理しないで燕岳から合戦尾根を下り中房温泉へ抜けることも考えた。
しかし二百名山餓鬼岳と燕岳の距離は半日登山の距離で更に出発地に近づけるメリットに引かれて今回はこの計画を組んだ。
ネットには燕岳~餓鬼岳間のコースタイムが標準時間では厳しいとの感想や餓鬼岳からの下山路が大変だとの情報も見受けた。
初めて歩くコースは登山本のコースタイムやネット情報が最大の頼り。
後は体調に気を配り自ら頑張るしかない。
少しでも早く出発しようと3時起床後、食事~寝床整理~テント撤収で4時半出発。
昨日同様に出発時の未明は快晴。3千メートル級の早朝は肌寒い。
今日一日の体力維持を考慮しゆっくりペースで進む。
予定通り順調に燕岳に向かっていたが燕岳に近づくにつれ対向登山者が増え出す。
流石に人気の燕岳でしかも好天の土曜日。女性登山者が多い。
対向登山者はほとんどが2人~10人ほどのグループ。
すれ違う時は多勢に無勢で、私が脇に寄って道を譲る。
これが積み重なると結構な時間ロス。
このため対向者がいない時に距離を稼ごうと急ぎ足になる。
これで結構ペースが乱れ疲労を蓄積させた。
それでも燕岳まではほぼ予定時間通りに到着。白い岩肌が美しい。
その後にミス。寄らなくて良い北燕岳山頂に寄りしかも道迷い。
縦走路が稜線上だと思い込み北燕山頂を北進して道が無いことに気付く。
地図を見直し山頂の巻道は分かったが下山時に登り人との交差で時間ロス。
北燕岳から先は登山者が激減。それと共に徐々に道の危険度が増す。
疲労も増してきたがそれでも東沢乗越~東沢岳までは良かった。
東沢岳を過ぎ一旦鞍部に下りその後の登りで急にペースダウン。
息遣いが荒くなり足が上がらなくなった。
丁度昼の12時。エネルギー補給を兼ねて10分ほど休憩。
このままズ~ッと休憩したい欲望にかられた。
が、「気力が大切」と自分を奮い立たせる。
すると不思議に荒い息遣いも収まり、遅いペースだが少しずつ登り続けられた。
その後多数の巨岩が連なる稜線上に出て、不明瞭な道を探しながら進む。
稜線上の道探しで手間取ったり危険個所を慎重に進んだりで予定時間超過。
巨岩連続稜線から剣ズリと呼ばれる大岩場を過ぎると緩かになり餓鬼岳小屋到着。
小屋前で軽食と小休憩をとった後、餓鬼岳往復で約20分。
山頂からは周囲の山並みや大町方面の街並みも眺望できた。
山頂で一服休憩後はいよいよ下山。
大凪山までに6~7つほどの登山グループとすれ違った。
餓鬼岳は余り人気がないらしいがそれでも夏山シーズンの土曜で人出は多い。
大凪山以後はガレ場の急斜面が続く。足を滑らすと命の保証はない。
その後に水場が現れる。水不足で歩いてきたため水場で思い切り水分補給。
水場出現以後も沢沿いの滑落注意の道が続く。
沢沿い道が終わり危険地帯を抜け心底ホッとした。
しかし予定より遅れ気味で予約した宿の夕食時間に間に合わない恐れがある。
2人組登山者を追い越し、急ぎ足で林間の道を抜けて18時過ぎ駐車場に到着。
駐車場にいた車中泊登山者から声掛けされたが返事もそこそこで急ぎ発車。
宿到着後は15分でカラス行水を終え、バイキング夕食を20時まで食べ放題。
百名山達成の祝杯は自動販売機の缶酎ハイ1本。
テント泊旅の終了後は、風呂と腹一杯の食事とフカフカの寝床が至福のご褒美。
そして最大の幸せは緊張から解放された後の達成感と心身の休息。
縦走路を振り向くと左に大天井岳
大天井の奥には穂高連峰と槍ヶ岳
東沢岳から餓鬼岳縦走路眺望
真ん中に見える出っ張りが「剣ズリ」?
餓鬼岳山頂標柱と山並み眺望
手前から順に剣ズリ、東沢尾根、槍
04時30分 大天荘テント場・発
07時40分 燕岳山頂
09時35分 東沢乗越
10時25分 東沢岳山頂
13時40分 餓鬼岳山頂
15時25分 大凪山山頂
18時05分 白沢登山口P・着
18時55分 農家民宿ごほーでん・着
登山時間 12:40 登山距離 25km 高低差 1800m
運転時間 0:45 運転距離 22km 民宿泊
北アルプス縦走登山ルート (ルートラボ地図利用)
※ ルートラボ画面の左上には「拡大縮小」、右下には「ルート再生」、右上には「再生速度調整」の機能があります。