H30年7月27日(金)
天気 晴れ
気温 最高28℃ぐらい?、暑い
今日は4日振りに宿に泊まる日。
昨日は計画より少し手前での野宿。
今日の歩行計画は長距離で且つ山歩き区間が長いためキツい。
少しでも早く出発したいため3時過ぎには起床し朝食を摂る。
4時半にはテントの撤収作業。
昨日はテントの露拭きで時間を要したが今日のテントは乾燥状態。
しかし直ぐそばの草には朝露がびっしり付いている。
テントをコンクリートの上に張ったため露を免れた様だ。
30cm程離れているだけでこんなに露の差が生じた事に驚く。
太陽熱の大きさと草の持つ熱吸収力の凄さを実感する。
梅ノ木海岸では昨夜も今朝も良い経験をした。
梅ノ木海岸を朝5時に出発。最初は大尽山を目指す。
15分ほど歩き金神神社のある角違を左折し林道に進む。
途中で「下北のヒバ」という立札と太い幹回りの切断ヒバを目撃。
角違から30分ほど進むと大川目林道と小川目林道の分岐地点。
小川目林道を進み伐開地を通過すると道は徐々にヤブと洗掘道になる。
普通車の走行はほぼ無理? ヤブ傷覚悟なら車高の高い車でギリギリ可?
徒歩旅は問題なく歩ける。林道分岐から約2時間で角違登山口着。
最新版「青森県の山」(H29.8刊)によると
「角違コースは平成28年時点でまだ歩けたがヤブ道になるのは時間の問題」
と記載されていたためこの先のヤブの状態が心配だった。
ところが実際に歩くと快適に歩けて50分弱で一体地蔵に着。
一体地蔵でザックを草むらに隠し水筒と軽食だけ持参し山頂を目指す。
一体地蔵まで緩登だった道が一転急登道に変わり約30分で山頂着。
山頂からは宇曽利山湖と恐山が良く見える。
津軽海峡もモヤで不明瞭ではあるが何となく見える。
大尽山山頂で10分ほど休憩後下山。
一体地蔵まで20分で下ってザックを背負い再出発。
宇曽利山湖を目指す道を下る。このルートは初体験ルート。
驚いた事に国土地理院のルートと殆ど一致しない。
これほど地理院の地図と差がある道を歩いたのは初体験。
それでも道自体は明瞭で迷う事なく約2時間で宇曽利湖口に着く。
ここで悩んだ。ここまではほぼ予定通り進んできた。
この先は釜臥山の登山を経て今日宿泊する宿を目指す予定。
ただし時間に余裕があれば恐山に寄ろうと考えていた。
恐山は過去に2回ほど観光した事がある。
この時点では余裕は殆どないため恐山に寄らないのが無難。
しかし先日恐山大祭が始まったとTVニュースが紹介していた。
大祭が見られるなら急ぎ足で恐山に寄って行こうと考えた。
宇曽利山湖の登山口から恐山入口まで徒歩で10分。
恐山入口に着くと駐車車両台数が少ない。少し拍子抜け。
大祭が始まって時間経過すると観光客も少なくなるのか?
500円を払い入場。イタコを見たいと思ったが見当たらない。
観光客の少ない恐山の短縮周回ルートを急ぎ足で一周する。
約30分ほどで周り終えて入口に戻り日陰で軽食を摂る。
十分飲水もして水筒に水を調達した後釜臥山への道に進む。
恐山で大分時間を費やしため予定より約1時間超過している。
宿の予約時刻に間に合わせるためには何処かで時間短縮が必要。
恐山から県道4号を進む最初の上り道が特に急坂。
歩きもキツいが車もギアを低速に切替えないと登れない。
15分ほど超急坂を登ると普通の急坂になる。
13時前に恐山を出発し15時過に釜臥山の北側口に着く。
駐車場手前で管理人の人から労いの言葉掛けがあり発奮する。
北登山口から15分で釜臥山山頂に着。
ここでも予定より1時間超過は変わらず時間短縮できない。
釜臥山の下り道で手こずった。
釜臥山は車で山頂近くまで登れるため登山道は今回が初体験。
スキー場ゲレンデ利用の登山道なので明瞭ルートと安易に考えていた。
山頂から下山を始めると浮石の岩場の道が続く。
足を石に置くと石が揺れる。何度かバランスを崩す。
慎重に岩場を下って行ったが今度はその先に道が見えない。
岩場を下り過ぎて途中で左手の樹林方向に進む箇所を見落としていた。
岩場を少し登り返して樹林帯の中へ進むルートに歩き直す。
岩場で時間ロスした事で更に時間超過したかもしれない。
樹林帯の道を気をつけながら急ぎ足で下る。
樹林帯を過ぎると眺望が良くなりスキー場や陸奥湾が見渡せる。
更に急ぎ足で下る途中で下から登ってくる男性2人と出会う。
17時少し前に重装備の荷物を背負い釜臥山に登る人が居る事に驚く。
擦れ違う際に私が「これから登山ですか?」と尋ねる。
男性「今日15年振りの皆既月食なので上の方で月食観測する」との事。
男性はスキー場関係者らしく寝床はリフト管理塔を利用するらしい。
男性「ただ天気予報では徐々に悪化傾向なので難しいかもしれない」
私「今は快晴。この天気なら今夜まで持つ可能性もあるのでは?」
「幸運を祈ります」とエールを送り私は重装備男性を見送る。
男性と出会った後5分ほど下った場所で「水場」表示に出会う。
ルートから20mほど離れていて一瞬迷ったが水場に寄り道する。
水を飲んでびっくり! 冷たくてとても美味しい!
ちょっとだけの寄り道のつもりが10分近く長居する。
水を沢山飲み間もなく民宿に着くのに更に水筒にも補給する。
急ぎ足で宿に向かう途中で時刻を確認すると何時の間にか時間短縮。
平均時速4kmで計画した下り道での急ぎ足が時間短縮に効いたようだ。
後半は余裕を持って歩くことができ民宿鈴屋には18時20分着。
民宿鈴屋は築20年以上らしいが真新しい宿の様に見える。
建物の隅々まで手入れが行き届いている。
風通しの良い部屋の窓際に洗濯掛けのロープがありハンガーも多い。
洗濯物が直ぐ乾く。洗濯無料。風呂も民宿にしては広い。
夕食は豪華で沢山の料理。ホタテの貝柱は大きくてビックリ!
夕食時に女将と話をする。
民宿には恐山大祭の時期に観光客が多く泊まるらしい。
大祭は7月20日から24日。今年だけでなく毎年同じ。
何と! 私は恐山大祭の開催日程を知らずに行っていた。
それでも予定時間内に宿に到着でき無事食事できて良かった。
梅ノ木海岸で野宿した朝
陸奥湾と朝日
当初の野宿予定地「角違」付近
太い幹周りの下北ヒバ(切断木)
大川目林道と小川目林道分岐
右の小川目林道を進む
大尽山の角違登山口
一体地蔵地点(登山口から50分後)
大尽山山頂に到着(登山口から80分後)
宇曽利山湖への下山途中で水確保
全体が青色のイトトンボ? 綺麗
宇曽利山湖沿い林道で沢山見かける
大尽山と宇曽利山湖と硫黄泉の川
恐山への入口
大尽山と宇曽利山湖と「震災慰霊塔」
県道4号に「霊場恐山」の門
湖から門までの約20分が超急登区間
釜臥山山頂に向かう
釜臥山山頂は祠とレーダー塔が同居
山頂からむつ市内と陸奥湾を眺望
民宿鈴屋に到着
何とか予約時間内に着く
05時00分 梅ノ木海岸・発
08時00分 大尽山角違登山口
09時15分 大尽山山頂
11時55分 宇曽利湖登山口
12時05分 恐山見学・軽食休憩(45分)
15時10分 釜臥山北登山口
15時25分 釜臥山山頂
17時05分 釜臥山南登山口
18時20分 民宿鈴屋・着
歩行時間 12時間00分
歩行距離 42km
歩行歩数 89000歩
朝食 焼き芋、スタミナ源たれドーナツ、カボチャサラダ
昼食 ソイジョイ、ナッツ
夕食 民宿鈴屋の豪華夕食
青森県一周徒歩旅(20日目)ルート
コメント
恐山大祭には、高校2年の時に初めていたこの調査手伝い、三途の川の川原にテント設営、炊事担当として参加しました。その時、K先輩がバイクで埃だらけで来たのが印象深かった。また、S前市長も参加していて、深夜までテントン中で1年生の女の子たちと話し込んでいたところを、顧問のO先生の急襲を受けてこぴどく怒られた記憶もある。それ以降、K先輩といたこの集まる川倉や久渡寺等を調査して回ることになった原点です。考えてみると50過ぎてしまいました。
恐山、イタコ、TONO先輩とK先輩、長い歴史を感じます。
今年の恐山大祭では、
「来場者が少なくてイタコの前に行列ができなかった」
「イタコは大祭の初日しか来ていなかった」
という話を何処かでぼんやり聞いた気がします。
(恐山内?、恐山参拝者?、民宿鈴屋?、何処だったかしら?)
歴史が続くというのは絆、人間同士の繋がりなのだと改めて思います。
ネット社会進展や孤立化などが歴史にどんな影響を及ぼすのかしら?