四国遍路旅 25日目 R4.6.8 (香川 67~75)

四国遍路旅 25日目

令和4年6月8日(水) 粟井~善通寺弘田
天気 晴 気温 15~26℃

1.旅の時間経過・距離

03時40分 起床
05時45分 白藤大師堂・発
06時48分 67番・大興寺  (18分)
09時25分 68番・神恵院  (10分)
09時35分 69番・観音寺  (20分)
11時00分 70番・本山寺  (20分)
13時50分 71番・弥谷寺  (25分)
15時00分 72番・曼荼羅寺 (10分)
15時15分 73番・出釈迦寺 (10分)
15時55分 74番・甲山寺  (12分)
16時25分 75番・善通寺  (25分)
17時33分 遍路民宿鶴吉・着

歩行距離 42km
歩行時間 9時間15分(休150分除く)
[上り標高計700m/下り標高計800m]

2.遍路道の概要

最初は標高100m余から下り気味の道が続く。
67番・大興寺は木々に囲まれた標高70mの平地の寺。
68番・神恵院と69番・観音寺は瀬戸内海沿いにある。
琴弾山(標高60m)の中腹(標高20m)の同一境内の寺。
70番・本山寺は豊中町本山の住宅街の寺。
この日最も苦労する寺は71番・弥谷寺。
180m地点の大師堂から本堂まで石段170段登る。
石段合計が540段は四国遍路中の最大段数。
その後は一寺以外は平地の寺で互いの距離も近い。
73番・出釈迦寺は72番から50mの登坂道を進む。

3.出来事や感想

朝テントから出ると同宿者の男性は既に出発。
未明の出発が多いと言っていたが何時発った?
私は今日は5日振りで民宿に泊まれる日。

今日は最初の寺までは4km、1時間の道程。
私は7時の納経受付開始に合わせて5時45分に出発。
6時48分に大興寺に着いて参拝読経し7時に納経所へ。
昨夜同宿した男性の姿は見えない。
多分男性は納経に拘らず四国遍路しているのだろう。
私も今回の旅に出る前に納経するか少し迷った。
遍路は既に2回経験済みで記念の納経帳も2冊ある。
今回は納経しない参拝だけの四国遍路でも良い?

だが納経帳を持参し納経するのは旅継続の原動力。
またコロナ禍で大変な時代は寺院も同じだろう。
四国遍路の伝統維持に納経が微力な一助にとも思う。
300円×88寺=26400円は少額ではないが出すと決心。
(金額の割には大袈裟かな?…)

大興寺の先の道沿いの民家前で男性から声掛けされる。
男「どこから来た?」
私「青森です」
男「よく来たね。アト何日ぐらい歩くの?」
私「アト4日歩く予定です」
男「そっか、大変だね、頑張って!」
オール阪神巨人の阪神似のおじさんから激励を貰う。
他にも出勤前の女性ら2人からもエールを貰う。
偶然朝の出掛けタイミングに重なり声かけされた?
今回はコロナで出会いの少ない旅と思っていた。
もしかしたら香川の土地柄も関係するかも。

琴弾山では寺参拝前に琴弾八幡宮に立ち寄る。
源義経の縁もあり賑わいがあるかと思ったら私一人。
次に立寄った銭形展望台の方は10人以上人がいた。
銭形展望台から5分弱下り歩くと2つの寺に至る。
68番・神恵院と69番・観音寺。
観音寺は一般的寺姿だが神恵院はコンクリート造り。
2寺を参拝したら納経所では2寺分を一括で納経。

国宝指定の本山寺本堂を参拝後は弥谷寺へ向かう。
ここは短時間で急勾配登りがある疲れる寺。
先ずはザックを人の目に触れ難い場所にデポ。
それから石段に向かうが兎に角石段が長い。
坂道ならば自分の歩幅で進める。
しかし石段は歩幅を石段に合わせて登る。
途中に大師堂がありそこまでで石段370段。
その後更に本堂までの石段が170段。計540段。
先ず本堂まで行き参拝納経し次に大師堂に下りる。
ここで靴を脱ぎ納経受付前を通り大師堂で礼拝。
納経所で納経を終え玄関に行くと女性2人が到着。
1人は足が悪い様子で靴を脱ぐ事が困難な様子。
もう1人が代理参拝するか寺の人に相談するか?
私は2人の悩む姿を後にして次に向かった。

寺には様々な人が訪れる。
若くて元気な人が車で来て慌ただしく参拝する人。
年配で歩く事が困難でも兎に角歩いて参拝する人。
中には参拝もせず納経帳の朱印が目当ての人。
お遍路は人間模様の宝庫、人生の縮図かもしれない。

この日の予定は後2寺廻って終了し民宿に直行計画。
しかし弥谷寺で14時ならもう少し先に進む事も可能。
ただし追加するなら3寺でなく4寺廻りたい。
4寺廻れれば翌日の歩行距離が大きく短縮できる。
しかし4寺廻るには時間的に相当頑張りが必要だ。

弥谷寺から次に向かう道で頑張る覚悟を決める。
72番・曼荼羅寺、73番・出釈迦寺、74番・甲山寺。
3寺の滞在各10分ほどで納経を終え見通しが立つ。
この日最後の75番・善通寺到着が16時25分。
まだ時間には十分な余裕がある。
ここは弘法大師生誕の地で夕方でも参拝者が多い。
最後はユックリ参拝し納経を終えて小休憩する。

すると昨夜野宿場所を共にした男性と再会。
男性は善通寺の通夜堂で野宿する予定との事。
しかしコロナ禍で通夜堂での野宿は禁止されていた。
通夜堂以外で適当な野宿地がないかと尋ねられた。
私は善通寺周辺での野宿経験がない。
ただ善通寺周辺には公園があると思うと答えた。
その後彼は寺の近くの住民に何か尋ねていた様だ。

私は予約した宿に向かわなければならない。
17時半宿到着で予約しており急いでも間に合うか微妙。
急ぎ足で歩き続け結果的に宿到着は17時33分。
その後は先ず洗濯、バッテリ充電、風呂、そして夕食。
食堂には先客が2人いて結構お酒が進んでいた。
2人はお遍路さんではなく釣り客らしい。
そして1人は宿の常連客らしい。

私が夕食に加わると出身や遍路の事が話題になる。
青森からの遍路旅が3回目の話をすると驚かれる。
またテントを背負い野宿する話にも感心される。
その後若者の客が空海の伝説の話を語る。
主人や常連客の知らない話が多く皆感心して聞く。
更に主人が一人で宿を改造・運営している事も話題。
民宿の五右衛門風呂は主人手作りの自慢の露天風呂!
更に料理や今後の宿の営業方法なども話される。
将来のテント泊客受入れ構想に意見を求められた。
コロナ禍で席の間隔を空けていたが熱く語り合った。
久し振りに見知らぬ客同士で賑やかに食事を楽しんだ。
宿の建物は主人の実家を改修したらしい。
私は12畳ほどの広い和室を一人で占有し就寝した。

4.写真記録

早朝の粟井川沿いの遍路道

67番・大興寺は改修工事中

香川県には溜池が多い

渇水対策

琴弾八幡宮参拝後に銭形砂絵を眺望

68番・神恵院の本堂

69番・観音寺の本堂(右)と大師堂(左)

本山寺に向かい財田川の土手道を歩く

70番・本山寺の本堂(国宝)と五重塔

溜池脇を通るとポチャ、ポチャと音鳴り

土手で甲羅干し中の亀が池に飛び込む音

溜池の花にとまるアゲハチョウ

弥谷寺が建つ弥谷山に向かう

71番・弥谷寺本堂下にある涸れない水場(右下岩の奥)

日照り続きでも涸れないラシイ

71番・弥谷寺の本堂

71番・弥谷寺の大師堂内部は建物と岩屋が合体!

獅子之岩屋(大師堂の奥)

弥谷寺から先の竹藪遍路道

トキワツユクサ大群落

鳥坂ゴルフセンター脇を通過し右手の山側へ

72番・曼荼羅寺の本堂

73番・出釈迦寺の山門

右の屋根が本堂

出釈迦寺の下り坂道から善通寺市街地を眺望

74番・甲山寺の山門と本堂(奥)

養護学校(手前)と医療センター(奥)

看護学校も隣接する医学関連エリア

75番・善通寺の大師堂1

75番・善通寺の大師堂2

内部撮影禁止(この写真は外部?)

善通寺の廻廊に掲示された弘法大師物語絵

75番・善通寺の本堂(左)と五重塔(右)

遍路民宿鶴吉に到着

民宿の夕食-更に追加あり

1泊2食で6600円は安い!

5.ルート図

四国遍路旅 25日目ルート図(Google Map)

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コメント

  1. との より:

    いいねをクリックすると、印が出てきます。

  2. takenamik1 より:

    いつも閲覧頂きありがとうございます。
    「いいね」クリック時の誤作動原因を少し探索しましたが残念ながら不明でした。
    多分データ入力の際の誤ったキー操作(意図と異なるキーを押してしまう等)での誤入力などが原因と思われます。
    ただ入力したデータを画面上で確認しても誤入力の痕跡が見つからずブログの画面上は一見すると正常に見える場合もあり今回も今現在は手に負えない感じです。
    済みませんがそのまま継続して閲覧頂き再度トラブルがあった場合ご連絡頂ければと思います。
    よろしくお願いいたします。

  3. との より:

    いいねチェック、正常になりました。

  4. takenamik1 より:

    連絡ありがとうございます。
    また何かありましたらお知らせ頂ければと思います。