東北南部・摩耶山旅での悩みと私見

1 旅のテーマ
私は最近身体の様々に衰えを感じつつある。
最も顕著な箇所は眼に関する衰え。
私は10代から近視&乱視で眼鏡をかけ続ける。
最近は老眼&白内障に黄斑異常が加わり手術決定。
右眼黄斑部に前膜剥離があり視界歪曲出現。
11月に白内障も併せて手術して改善を目指す。

眼以外では疲労感増加が気になる。
私の父親は60歳時に腎臓病で人工透析になった。
当時の父親は毎日疲れが抜けない様子だった。
私の疲労度は父ほどでないが体質は遺伝する。
健康診断の腎臓関係数値も徐々に衰えている。

このため旅では健康の考察も心掛けている。
健康で旅するため今回は水と栄養に気を付けた。
過去の旅では何度か水不足で悩まされた。
また栄養不足のよる不調も度々経験してきた。
水と栄養に極力配慮する事を試そうと考えた。
今回はその経過について報告したい。
併せて最後には旅ルートも掲載。

2 水に関する苦労の思い出
私は10年以上の旅で水に様々な悩みを抱えた。
最初は自転車旅で水は飲むと直ぐ発汗すると学ぶ。
水を多く飲むほど発汗も増える様に感じた。
ならば飲水を少なくすれば発汗も減ると考えた。
その後の百名山旅で水は極力休憩の時だけ飲む。
この方法で効果を感じたため3年ほど続けた。

私は生来が多発汗体質だったが発汗量が減った。
ところがその後に原因不明の皮膚炎を患った。
皮膚炎で数年悩んだ末に水不足も一要因と考えた。
発汗減少が皮膚乾燥化を招き炎症要因と自己推測。

また登山旅中に水不足での身体異変を数度経験する。
朝日連峰縦走では水不足で意識が薄れる経験をする。
水晶岳縦走では水不足で呂律が廻らない状態になる。
ただ水晶岳の呂律異変は寒さ要因と当時は考えた。
その後同様の経験を北海道旅や県内旅で経験した。
また冬期の自宅屋根雪下ろし作業でも経験した。
何度か同じ経験をして水不足が共通要因と判断した。

更に暑い日の買い物時に水不足を感じる事もある。
私は自宅2km圏内での買い物は99%徒歩で出かける。
買い物で歩いている時には特に水不足を感じない。
ところが店内に入店した途端急激に口渇きを感じる。
推測私見だが徒歩時は発汗や唾液で体に潤いがある。
だが冷房店内で発汗や唾液の停止で水不足を認識。
更に老化進行で身体異変の鈍感化も要因と思う。

様々な水不足の悪影響経験から考え方を改めた。
水を節水し過ぎれば身体に悪影響を与えかねない。
では一体どれだけ水を摂るのが最適なのだろうか?
水は摂れるなら多めに摂る方が良いと思われる。
だが実際の旅は水補給が困難な所も旅する事がある。
最近は水の摂り方で試行錯誤の状態が続いている。

3 今旅での水との付き合い方
今旅は酷暑期のため水は多量持参を極力心掛けた。
暑さで水の消費量は通常旅の倍近いと感じた。
2Lあれば通常の旅では半日~1日は持つと感じる。
だが今旅2日目は2L+途中補給1Lを半日で大半消費。
水の消費量増大は当然ながら大量発汗が最大要因。

摩耶山登頂後下山した段階で水の残量は200cc余。
下山場所の地図で沢表示があり水を期待していた。
所が沢水は飲水不向きや取水難所で確保に苦労した。
苦労して水を確保できた時は本当に安心した。

私は水を飲む時に2つの方法を使い分けしている。
一つ目の方法は皆と同じ様にゴクゴク飲水する。
二つ目の方法は水を口に含み長い時間で飲む法。
身体が水不足を感じるのは99%口の渇きで感じる。
(残り1%は冬の乾燥時の皮膚カサカサ感覚?)
口内に潤いがあれば身体乾燥感は余り感じない。

水のゴクゴク飲みは乾燥身体に一時的快感を与える。
だが身体乾燥を最も感じ易い口の渇きは意外に早い。
だから身体と口の乾燥は必ずしも一致していない。
身体に十分水があっても口が渇けば乾燥感がある。
一方で身体が水不足でも口が潤えば乾燥感は少ない。
身体が若い時は口の乾燥を意識する事は少なかった。
だが老化進行と共に就寝中は口乾燥を特に強く感じる。

私は節水が必要な場合は口に水を溜める様にする。
そしてなるべく長時間口内部の潤いの保持に努める。
この方法で口乾燥は減り水消費は一定程度抑制できる。
それでも今旅の大量発汗時には危うさもある様に思う。
口が潤っても身体が大量発汗すれば身体は水不足状態。
過去に経験のない大量発汗ならば水も大量補給必須。

結果的に今旅では水補給は不足気味状態が多かった。
結論として真夏日の徒歩旅には危険性大を感じた。
一方で水確保さえできれば大丈夫とも感じられた。
今後は気象条件が良い時限定で旅時期候補としたい。

4 栄養補給に関する試行錯誤
10年前に百名山を制覇する旅を3年間続けた。
百名山旅や登山旅で最初に考えた事は如何に楽するか?
栄養の十分な摂取には食料を多く持参する必要がある。
一方で食料持参が多いほど荷物が増え疲労も増す。
そこでなるべく少ない食料で楽に登山できないか?
最初の答えは登山時は食料を少な目に登山後に大量摂取。
これはある程度効果があった様に考えている。

ただし少量食料で登山を続けるのは当然限界がある。
日帰り登山ならば少量食料でもある程度は頑張れる。
しかし2泊や3泊になると食料が少ないと身体が動かない。
だが経験が増す毎に荷物重量増の負担感が減少し始める。
10年前10kg超の荷物に感じた大苦痛を今は余り感じない。
また重量荷物での登り道や長時間歩行も苦痛は減った。

最近は長時間歩行に必要な食料で様々試行錯誤している。
当初は糖分摂取の栄養補給を割と重要視していた。
しかし糖分摂取は効果より悪影響が多い事に気付く。
私はみちのく潮風や四国遍路で何度か長期旅をした。
初期の徒歩旅では足裏や腰や膝に大きな問題が生じた。
足裏皮が剥がれ爪は大半内出血し腰や膝は絶えず痛む。
ある時に野菜ジュースを一気飲みした後急に痛み出す。
そして糖質摂取が痛みと関係するのではと疑いを持つ。
その後糖質摂取を減じると痛み発生頻度も減少した。

その後に書籍やネット情報で糖質の功罪を認識した。
更に蛋白質摂取の重要性を知り試行錯誤し始めた。
私は唇荒れ、あかぎれ、ササクレ等も長期旅毎に経験した。
それが蛋白質摂取で発生頻度が大減少した。
特に蛋白質の中でも卵は積極的に摂取を心掛けている。
ただ食料は様々な組合せがあり単体の効果測定は難しい。
野菜類との組合せ効果も絡むため断定できないだろう。

5 今旅での栄養補給に関する評価
今回の旅は実質的に2日目で旅の中止を決断した。
このため栄養補給に関してぼ評価しようがない。
だが旅開始時に持参した食料の多過ぎは反省した。

今旅で持参した主な食料
[事前調達食料:計約2.5kg]
・ 乾燥食品類(五目飯、エビ炒飯、カレーピラフ)
・ レトルト食品類(味噌煮魚、干し芋、)
・ 野菜(人参4本、胡瓜4本)、茹卵、焼甘藷、
・ 常備食品類(4種のナッツ、甘栗、バームクーヘン等)
[現地調達食料:計約2.5kg]
・ 4種中巻2パック
・ 惣菜類(メンチカツ、春巻、焼売)
・ ウインナ、サラダ豆、だし巻玉子、粒あんパン

摩耶山、朝日、飯豊、吾妻縦走を考慮し多めに準備した。
乾燥食、レトルト食、ナッツ類は縦走用に1kg余を持参した。
その1kg余が特別大きな負担になったとは思わない。
だが発汗で体力消耗の一要因だった事は確か。
また重量増が登り以外に下山道でも危険要因になった。
過重量が下りや足場不安地でザック振動を増幅した。
ザック振動の増幅は足負担を増やし体の安定性を欠いた。

最近の私の野宿旅は栄養補給重視に片寄っていた。
荷物の重量増にも以前ほど気を遣わなくなっていた。
今回は全く利用しない物も多く持参していた。
結果的に自己想定以上に身体負担は多かったと思う。
もう一度原点に返り食料の適正量を考えたいと思う。

6 身体に関するその他出来事
私は健康診断や献血での自己検査値を度々記事にした。
私は健康診断や献血後の検査結果がとても待ち遠しい。
自分自身の過去の取組みが評価される気分でドキドキ。
徒歩旅や日常運動が健康診断や献血でどう現れるか?
当初は不安が大きかったが最近は楽しみに感じる。
今回は旅の2週間後に献血に行った。
大半の検査項目は過去と比べ目立つ変化はなかった。
ただ血小板数値は予想外に高めの数値が現れた。
ケガ等した場合等に血小板数値は高値になる。
これはキズ口の自己治癒のため血小板が増えるため。

だが今回の旅では特にケガ等はしていなかった。
唯一アブの襲撃で身体中に刺し跡があった。
血小板数の高値は刺し跡が要因と最初は疑った。
だが旅2週間後の献血時に刺し跡はほぼ完治していた。
他には旅3日目の町歩き途中で足裏皮剥離があった。
この皮剥離は内出血等はなく皮3cm四方程度の剥離。
更に旅終了帰宅後の朝ランで足指爪先の内出血が発生。
献血時に足の2つのキズは治癒段階途中と思われた。
血小板の高数値は足異変の影響と最終的に考えた。

私は10年前徒歩旅開始から数年間は毎回足異変があった。
当初は徒歩旅をすると足裏剥離や足爪内出血は必ず発生。
更に足裏剥離や爪内出血は足の多くの箇所で起こった。
しかし最近の徒歩旅では発生割合は大幅に減った。
足裏剥離や爪内出血共に発生割合は以前の半分以下。
一番の要因は足保護意識が以前より高くなった事。
そして第二要因として糖質制限と蛋白摂取と考える。

今回は旅終了後の朝ランで足爪内出血を発生させた。
実は旅から帰宅後にコーヒー牛乳を多く飲料していた。
私は普段はコーヒーも糖質も制限する様心掛けている。
ただ今回は暑さや疲労回復のため多めに飲料した。
飲料から摂取する糖質は想像以上に血液に高速浸透する。
血管の血糖急上昇は活性酸素増を招き身体を損傷する。

今回は足爪内出血と血小板数の高値で身体を再認識。
もちろん全ては私個人の推測に基づく私見。
私見の是非は不明だが少なくとも私個人は肯定的考え。
私自身は家系的に糖尿病発症し易い体質と疑われる。
だから尚更糖質摂取には今後一層気を付けたいと思った。

7 今旅のルート
(1) 摩耶山登山のルート (ヤマレコ掲載)

(2) 徒歩旅の全ルート (GoogleMap掲載)

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