1 経緯
折紙山にはこの時期に3年連続で登山している。
地図を眺め様々なルートを試している。
その中で昨年歩いたルートが割と気に入った。
但し入山地点と下山地点の位置取りが多少不満だった。
このため今年も昨年と同じルートを歩こうと考えた。
そして入山地点と下山地点を微調整する事にした。
2 登山概要
登山日は4月3日(月)で天気は快晴。
前回同様みちのく有料道路料金所手前まで車移動。
プレハブ小屋脇に駐車し出発しかけたら遠くから声。
「すいません。ここには駐車できません。」
作業員が私の方に駆け寄って事情説明をした。
道路管理者から前回の駐車で注意を受けたとの事。
私は反対側の一番奥に駐車したら問題無いか聞いた。
作業員はそちらならば問題無いと答えてくれた。
最初に声掛けられた時は厳しい叱責を懸念した。
優しそうな作業員さんの対応に助けられた。
という事で車を50mほど奥に移動後に再出発する。
前週の木曜の時は朝に作業員が集合しつつあった。
今回は作業員が未だ集まって来ていなかった。
でもそのうち伐採作業が始まる可能性はある。
早めに作業道(平沢林道)を通って鉄塔に向かう。
昨年は鉄塔に向かって正面(西側)から登り苦労した。
今年は昨年の反省から鉄塔裏(東側)から入山する。
正面より残雪が多く傾斜も正面よりは少し緩い。
若干ヤブ枝が邪魔するが大きな支障なく尾根を登る。
ある程度登ると尾根中央に残雪はなく東側に少残雪。
東側残雪が多ければ歩けるが少ないため中央を進む。
ヤブの薄い所を選びながら特に支障なく前進する。
20分ほど進めば周囲に残雪が現れ始める。
尾根東斜面や尾根中央など歩き易い所を選び歩く。
残雪歩きとヤブ歩きを交互に20分ほど歩く。
やがてヤブが姿を消し残雪だけの尾根道になる。
この日の雪質はつぼ足歩きに最適な雪質。
雪に足が沈む深さが2cm前後の丁度良いクッション雪。
但し所々で残雪空洞の罠が待ち受けている。
一度は残雪中の空洞に腰まで嵌まってしまった。
その他にも3~4回膝上まで雪に足が嵌まった。
残雪の下に空洞があるかどうか目視判断は難しい。
多少それらしい兆候を感じる現象は2点ほどある。
1つは雪の窪み(凹み)具合。
雪面が周囲より少し凹んでいれば下に隙間の可能性。
もう1つは木の枝や根等の周辺。
温度は雪面に覆われていない部分が高温になる。
大木自体は太陽熱で雪面より相当温度が上がる。
その樹から枝や根に熱が伝わる。
そのため枝や根の周囲が高温になり雪解けし易い。
ただこれらは一つの目安で絶対的指標ではない。
自分の目と野生勘で雪中空洞を避けるしかない。
標高722に到達する手前が登山ルート中の最大傾斜。
傾斜が急な所ほど残雪がなくなり易い。
所によっては地表面が現れその先が雪壁になる。
直進が難しい場所では左右どちらかに迂回する。
標高722の先は主稜線を左進し890Jピークに向かう。
890Jピークの手前も結構急傾斜だが未だ残雪はある。
890Jピークで右進し小ピークアップダウンを経て山頂に到着。
山頂にはスノ-バイクらしきタイヤ走行跡が残っていた。
どこから登って来たのだろうか?
(タイヤ跡は北側稜線~下折紙沢林道?に向かっていた)
折紙山山頂は昨年同様に弱風で寒さも厳しくない。
30分ほど昼食を食べて休憩をとった。
過去最高の眺望と穏やかな天候を満喫できた。
その後は往路を辿り標高722まで軽快な足取りで戻る。
復路では先日登った三角岳・大毛無山方面が視界良好。
周回縦走したルートの残雪がとても良く見える。
標高722から主稜線をそのまま辿り標高574に達する。
この辺になると下山地点の料金所方面が見えてくる。
下山方面の眺望を楽しみつつ標高466に達する。
ここで進路をミスした事に気付く。
途中で踏み換え地点を忘れそのまま通過してしまった。
来た道を引き返し往復10分ロスに留め下山路を辿る。
ずっと続いた残雪が徐々に減少しヤブが現れ出す。
なるべく歩き易いヤブ少なめや残雪を選び下山する。
最終盤には尾根を少し外れて東の残雪斜面を下る。
その後林道から土砂崩落斜面を下って往路に合流。
昨年懸案の入山と下山地点は改善できたと思えた。
3 残雪状況
今年の残雪状況について少し補足。
スタート後入山から標高435までの残雪は約4割。
ヤブ歩きが多いがヤブの薄い所を選び歩き特に支障無。
標高435以降最初多少ヤブ有るが間もなく残雪だけに。
雪質も堅めだったのでつぼ足歩きには最良雪質。
但し折紙山山頂直前の登坂時だけ雪質が軟弱。
山頂直下は毎年雪質が軟弱で雪に足が埋まり易い。
後半下山時は標高574までは99%以上ほぼ残雪を歩き。
標高466手前の支尾根を下るルートも最初は残雪あり。
後半は徐々に残雪が減り表土が増えヤブ歩きになる。
ただヤブの薄い所を選び歩けばヤブの支障は少なめ。
あと10日ほどは残雪の変動は少ないのではと感じた。
残雪は徐々に減るが4月中は残雪登山できそうに感じた。
4 山歩き写真
山積みの伐採木の脇を通過。左奥残雪場所が下山地点
平沢林道沿い最初の鉄塔の裏(東)側から登り始める
鉄塔の立つ尾根の東斜面の残雪を登る
尾根に取り付くと残雪は少な目
尾根左手残雪が疎らなため中央を進む
標高435地点へ向かう
正面稜線の標高722に向かう
アベック巨樹を通過
樹の根の周囲が雪解けして雪穴に
雪壁と表土段差が大きいため左に迂回
722稜線から890Jピークへ
樹の根元が雪解けし空洞状態
890Jピークを越え折紙山へ向かう
折紙山山頂から八甲田連峰眺望。スノーバイク?跡あり
折紙山山頂標識
折紙山山頂から葉抜橋山・東岳・陸奥湾・青森市内眺望
折紙山頂復路から正面890Jピークへ
890Jピークから大毛無、三角岳、烏帽子岳眺望
4日前の三角・大毛無縦走残雪路が明瞭
722地点で往路ルートと別れる
大毛無山・三角岳の眺望が低くなる
大毛無山・三角岳を見上げる眺望になる
標高574から下山方向平沢の残雪を眺望
標高466手前稜線右に分かれる尾根を下る
尾根を下ると残雪は減少し薄ヤブ道に
主尾根から右に分かれて残雪を下る
林道跡を進んだ後に土砂崩落跡を辿る
伐採木積載地点に下りる
プレハブ棟が建ち並ぶ駐車地点に戻る
5 歩行のデータ
折紙山の山歩き時間経過
08:24 スタート地点
09:35 標高435
10:38 標高722 (1分)
11:05 890Jピーク (1分)
11:25 折紙山 (昼食休28分)
12:08 890Jピーク (1分)
12:21 標高722 (1分)
12:45 標高574
13:36 ゴール地点
歩行時間 4:40 (休憩計32分除く)
歩行距離 11km
折紙山の登山ルート
【下山で行き過ぎた部分を割愛して修正掲載】