みちのく潮風トレイル旅No.3 6日目
令和3年9月24日(金) 岩手・陸前高田~大船渡
天気 晴ときどき曇 気温 17~26℃
1.時間・距離・ルート
05:28 00km ① 小友浦
08:40 14km ② 広田崎 (休10分)
10:00 19km ③ 黒崎仙峡
14:10 32km ④ 碁石岬 (休20分)
15:50 37km ⑤ 穴通磯
17:10 43km ⑥ 大船渡温泉 (宿泊)
[上り標高計1600m/下り標高計1550m/歩時間11:10]
黒崎仙峡までの19kmはほぼ舗装道路で4時間20分。
黒崎仙峡から六ケ浦まで自然歩道区間4kmで1時間30分。
六ケ浦から碁石岬までの舗装区間は9.5kmで2時間30分。
碁石岬から穴通磯まで自然歩道区間4.5kmで1時間30分。
穴通磯から大船渡温泉まで舗装道区間は6kmで1時間20分。
この日は峠や山越えはないが上り下りの小刻み連続で累積標高大。
一部を除いてほぼ環境省ルートを歩行した。
2.出来事
5日連続野宿は今までの最長記録。
スマホ機器の充電が必要で過去最長は4日。
今回は携帯充電器(10000mAH)を3個持参した。
今までは一度旅に出ると1か月程度歩き続けた。
そのため兎に角荷物の軽量化を最優先にした。
軽量化のため10g単位で荷物の削減を考えた。
今回は1週間の旅なので多少の重さは許容した。
今日は大船渡温泉に17時の到着を目指す。
5:30に小友浦の空地野宿地を出発する。
この日は3種3様の出会いに遭遇した。
最初は11:40頃に広田海水浴場付近で出会った。
広田小学校の児童達と引率の先生(たぶん)。
引率先生から私の方に話しかけてきた。
先生「みちのく潮風トレイルの旅の方ですか?」
私「はい、そうです」
先生「私は広田小学校の者ですが私達も関わってます」
「学校教育の一環でトレイル地図の作成を手伝いました」
「もしよければ地図をご覧になってください」
と言って学校で作った地図を手渡してくれた。
私「地図作成に学校が関わった事を初めて知りました」
「ありがとうございます。使わせてもらいます」
私は一緒にいた児童達にも「ありがとう」と伝えた。
児童達は少し戸惑い顔をしていた。
ここにいる児童が直接関わった訳ではないか?
歩きながら頂いた地図資料に目を通す。
※広田小学校作成地図資料『 陸前高田市広田半島ルート』
資料の「大水神社のおしら様」伝説が目に留まる。
先般旅立ったK先輩から「おしら様」は聞いた事がある。
「おしら様」とは青森独特の民間伝承?かと思っていた。
資料に「娘が馬に恋して馬と夫婦になった」のだとか!
次の出会いはトレイル旅人らしき人とのすれ違い。
こちらから軽く会釈してが相手から反応はなし。
何かぶつぶつ呟きながら歩いていた。
詮索しない事にする。
最後の出会いは碁石岬で私と同年代男性との出会い。
車で移動中に私を見かけまた会って声をかけたとの事。
歩いて旅する人を見る事が余りないため話を聞きたいらしい。
男性は四連休(今日は休暇取得)で北東北登山の旅だとか。
岩木山、早池峰山、八幡平と計画したらしい。
男性は大学生の20代に自転車で北海道の旅も経験した。
私も百名山や四国遍路を旅した事を話すと感心された。
互いに同年代で運動と健康を続けたいとエールを交わした。
とても長話したと感じたが実際は15分だった様だ。
男性と別れた後に時間を確認すると14時過ぎ。
この日もまた予定より1時間ほど遅れる。
自然歩道歩きとアップダウン頻発が遅れの主原因。
他に意味不明ルートに少し手間取った区間もある。
環境省ルートはルートの重複を極力避けている。
つまり同じ区間を通らない様に設定している。
所が碁石海岸線は門の浜と泊里の区間が一本道。
そのため海沿いの漁港歩きで重複を避けている。
ただこの地域は復旧工事後に巨大防潮堤が出来た。
防潮堤の中を通れるのかどうか分らない。
環境省ルートの一部は古い情報のため判断が難しい。
更に泊里漁港付近で極端に狭い路地ルートに遭遇。
ここで何度も行きつ戻りつを繰り返してしまう。
ルートが分らず一般道に戻った後でルートを再確認する。
しかし何故狭く分かり難い路地をルートにしたかは謎。
碁石岬の後は休憩を取らずに大船渡温泉を目指す。
時間を絶えず気にしてペース維持し歩き続ける。
途中で17時までの温泉到着は無理だと思う。
しかし最後まで粘り歩き17時10分に大船渡温泉着。
温泉に着き最初に充電器のセット。
次に洗濯物を洗濯機に入れ風呂で6日振り身体洗濯。
その後に6日振りに出来たて手作り食を堪能。
6日振りのふわふわ布団で心地良い眠りに就く。
3.写真記録
早朝の小友浦
広田湾の牡蠣筏
釣り人のいる広田崎
黒崎仙峡
廣田村の津波避難標柱
堤防上から広田海水浴場を眺望
この手前で広田小学校の団体と出会う
碁石岬
同年代の男性と出会う
碁石海岸の雷岩
碁石海岸から綾里崎を眺望
碁石海岸大浜の碁石
碁石と同じ大きさの黒い石もある
碁石海岸のハマギク
碁石海岸の穴通磯
大船渡温泉は今旅唯一の宿泊
大船渡温泉の夕食「さざ波コース」
更に名物・カジキマグロの兜煮お代り頂戴
4.ルート図
みちのく潮風トレイル旅③ 6日目ルート図(Google Map)
コメント
おしら様の概要 東北地方全域に分布する民間信仰。福島県ではおしんめ様という。家の神、養蚕の神等様々な神格を持ち家の主婦が祭祀を司る。ご神体は1尺(30センチくらい)の紫桑の木で、先端にい馬の顔と女性の顔を書いたり、彫刻したりする。それに布を毎年かぶせる。青森県では多くが包頭型(頭をすぽりと包んでしまう)で岩手県は貫頭型(頭だけを出す)と半貫頭型が混在する。
家のハマギクはもう終わり、今秋最後の花ツワブキの黄色い花が今が盛りです。この花が咲くと冬が近いな~と感じます。
「おしら様」や「イタコ」はK先輩やトノ先輩から昔よく聞いた懐かしい名前です。
イタコは分りますが、おしら様は昔聞いていてもよく理解していませんでした。
今回丁度良い機会に教えて頂きありがとうございます。
民間信仰は狭い地域限定もあれば東北に広がった信仰もあったり様々ですね。
寒風沢島で見た化粧地蔵が美人の子宝祈願だった様に昔は祈る事が困難を乗り越える術だった事をしみじみと感じされられます。
それにしても「娘が馬と夫婦になる」など余りに奇想天外な話はSF小説も顔負けです。
コロナが落ち着いているうちにお会いできればと思います。
「娘が馬と夫婦になる」は、中国の「捜神記」にあり、それが日本に伝来しおしら様の縁起になったものとされています。いたこもおしら様の縁日の際にこの物語を唱えます。我々は、おしら祭文と言っています。
中国に源流があったとはビックリです。ありがとうございます。
snsに連絡していますが、応答ありません?番号変わりましたか?