1 薬ルールでの失敗談
私は今月下旬に眼球黄斑部&白内障手術をする。
手術の4日前から殺菌のため点眼薬消毒を始める。
薬の処方箋は1か月前事前検査診断時にもらった。
だが検査後に急用があり薬局には寄らなかった。
後日外出時に薬局で購入予定をしたが毎度忘れる。
購入忘れをし続け点眼が間近に迫り薬局に行った。
窓口で処方箋を出したら有効期限切れ宣告された。
処方箋は発行から4日以内に出す必要があった。
ネットで何とか処方する方法がないか検索した。
だがいくら検索しても期限の回避策は無い様だ。
ダメ元で多少懇意の薬局に交渉したがやはりダメ。
調べた範囲では病院で処方し直すしか無い様だ。
病院を訪れて窓口で事情を話して処方を依頼する。
窓口の女性が主治医と相談後戻ってきて手続き。
期限欄に日付を書き足し主治医の印を押印する。
日付を書き加えた処方箋を私に渡してくれた。
手数料等は一切かからずに処理してくれた。
その処方箋を薬局に持参し無事点眼薬を購入した。
ネット検索では処方再発行2000円余の出費を回避。
私が1か月前に直ぐ薬局に行けば面倒は防げた。
だが手術4日前点眼開始薬は早期購入の必要がない。
処方期限4日ルールは今回の事態で初めて知った。
このルールは薬処方後の容体変化を気遣うルール。
薬は時間経過と共に相性も変化するという発想。
だが私の様に手術前に使う薬に期限は不要なハズ。
薬局でルールを勝手に拡大解釈できない事は分かる。
でも昔であれば多分柔軟に対応したのでは想像する。
個人毎の柔軟性を考えたルール作りは大変と思う。
一方で融通性のないルールは人々の不満を高める。
不満が溢れるルールは人々の遵守意識を低下させる。
私が通院している眼科は診察時の印象がとても良い。
要点を抑えて迅速で的確な診断をし説明してくれる。
今回の処方箋も迅速に対応してくれて有り難かった。
2 交通ルールでの失敗と不満
私は過去40年間で交通違反を3回経験している。
うち2回は速度違反で1回は右折禁止義務違反。
速度違反の1回は通勤時に40km制限を15km超過。
もう1回は北海道旅行時に60km制限を15km超過。
交通違反の3回共に自分では危険運転で無いと思う。
安全には十分配慮して運転していたと思っている。
だが法令上の違反を指摘されれば従うしかない。
3回の交通違反で合計約4万円罰金を払ったと思う。
交通ルールは99%以上の人が違反していると思う。
制限速度に関してはほぼ全員が速度超過している。
稀に制限速度以内で走る人がいると渋滞気味になる。
一時停止に関しては制限速度より遵守者は増加する。
それでも90%の人は一時停止を厳密遵守してない。
私も相当減速しても完全な一時停止はしていない。
偶に警察官が一時停止取締りする現場を目撃する。
少しでも一時停止を怠ると違反者にされてしまう。
路上駐車違反も多いし黄色信号で止まる車も極少。
私が北海道で制限速度違反した時は焦っていた。
百名山の阿寒岳登山後に次の大雪山に向かっていた。
車で移動しようとした時に見込み違いに気付く。
車のナビで予定地設定したら見込みを大きく超過。
宿泊の宿と夕食を予約済みのため急いで移動開始。
旭川市街地に入り前方の車の後を走行していた。
時速70kmほどで運転中に前方車が急に減速し出した。
駐車か何かと思い前車を追い越しそのまま進んだ。
すると急にパトカーが現れて停車させられた。
前方車の減速がパトカー対応だと知った時は手遅れ。
交通ルールは見つからなければお咎めは無し。
或いは複数台が速度違反しても1台しか捕まらない。
多分多くの人が経験している処罰の不条理だろう。
交通ルール以外でも似た様な経験は多くあると思う。
見つかれば罰せられ見つからなければ罰せられない。
そして速度違反の様にほぼ全ての人が違反する事実。
この様な経験を重ねる程ルールの不合理感が強まる。
3 米国大統領選挙と兵庫県知事選挙
米国大統領選挙と兵庫県知事選挙は予想外の結果。
米国は接戦が予想されたが結果はトランプの圧勝。
兵庫は事前では斉藤前知事劣勢だったが終盤大逆転。
どちらもSNSによる効果が指摘されている。
SNSは真偽判定が難しく一方的主張が拡散され易い。
更に熱烈な支援者により宣伝が拡散され易くなる。
米国も兵庫も一部熱烈支援者がSNSを最大限利用した。
私はSNS効果と共に政治不満が拡大していると感じる。
現行の政治が弱者より強者を優先する政治になった。
献金の多寡が政治を動かす大きな要因になりつつある。
結果的に弱者の意見は強者に比べ反映され難くなる。
だから米国は貧困に苦しむ層がトランプに期待する。
兵庫では行政改革で弱者対策を強める前知事を応援。
一方で知識層と言われる人々はトランプのデマを指摘。
日本の報道や知識人は公益通報違反や不適正経費を指摘。
それでも支援者はそれらの指摘を大問題とは考えない。
一つには本人が疑惑に対して反論を繰り返している事。
もう一つは支援者にとりそれらの問題が身近でない事。
支援者にとり重要な事は自分達のため有益な指導者選任。
つまり改革意欲の乏しい既存指導者には愛想を尽かした。
それより自分達のため働いてくれそうな指導者を望む。
今の世の中は既得権を守る事が第一優先される社会。
既得権を持つ人々が自分達に役立つ指導者を支援する。
このため既得権の恩恵の及ばない人々は不満を高める。
現状に不満な人々がトランプや前知事を支援する。
トランプも前知事もルール違反の可能性は大きい。
それでも支援者はルールより自分事を重要視する。
自分にとって重要と考えればルールは二の次になり得る。
4 国民民主代表の個人スキャンダル
国民民主党が今回の衆議院選挙で議席4倍増の大躍進。
一方で党の玉木代表は不倫していた事を公に認めた。
不倫自体は個人問題で直接的ルール違反ではない。
個人間で訴えが生じた場合のみルール問題が発生する。
昔から政界や芸能界では不倫騒動が頻繁に発生している。
昔の政治や芸能では不倫する事が暗黙了解されていた。
だが近年は不倫スキャンダルで失脚する事例が増えた。
今回の玉木代表の不倫発覚は非常に間が悪い時だった。
党が大幅に議席を増やした直後に発覚した事。
更に公的行事より私的不倫を優先する行動をした事。
多くの有権者が党公約実現に期待した分痛手も大きい。
不倫は個人的問題なのでルール問題とは異質になる。
ただ世間一般常識という事では常識を外れた行いになる。
不倫等の常識破りをすれば批判される事は誰でも分かる。
なのに何故似た様な過ちが繰り返し発生するのか?
一つには誘惑に負けてしまうという事。
二つにはバレなければいいと考える事。
三つには他人も同様な事をしている事。
3項目の全ては一般のルール違反と共通する様に思う。
交通ルールで記した大多数のルール違反意識と共通。
速度違反は急ぎたい、バレない、他人も同じの意識。
人間はルールを自分なりに改変解釈する性質がある。
5 中国の反抗と日本の反抗
中国では最近無差別殺人事件が多発している。
日本人の子供が亡くなった学校周辺での殺傷事件。
暴走車両による大量死傷者発生時件。
中国事情通によれば報道されない小事件は更に多い。
個別の事情は様々だが共通点は社会に対する不満。
中国ではコロナ禍以降急速に経済状況が悪化した。
それによって多くの失業者や貧困者が発生した。
不満の持って行き場のない人々が不満を爆発させた。
中国では若者による夜間の自転車大移動が流行した。
※[参考]自転車夜中50キロ大移動-DiamondOnline記事
中国当局はデモの拡大を怖れ規制して現在は沈静化。
日本では岐阜の基地航空祭の出来事が小記事になる。
航空祭で来場者がイス持ち込み禁止措置に反抗。
主催側の自衛隊員がイスの遠慮をお願いした。
だが来場者の一部は反抗的な行動を繰り返していた。
※[参考]イス使用禁止無視の来場者-FNNプライムオンライン
中国も日本もどちらもルールに反抗する行為。
ただ中国と日本は切迫度が全く異なっている。
中国の場合は社会全体に反抗しての出来事。
中国は他に選択肢が無い閉鎖社会に対する反抗。
日本の場合は主催者の開催会場内の出来事。
日本は自分が選び出かけた会場で発生した事案。
会場側のルールが嫌なら行かなければ良いだけ。
中国は極論すれば監禁状態で人々に無理強いする。
日本は自由意志が認められた状況のワガママ行動。
中国と日本の事例は切迫度の隔たりが大き過ぎる。
人間は皆性格が異なり従順な人や反抗的な人がいる。
人との争いを好まない人もいれば怒り易い人もいる。
ルールは自分に選択肢があれば従い易いと思う。
強制され自分の意思が尊重されない時は苦痛になる。
中国の様に自由が無くルールが強制されれば苦痛大。
だがルールに選択肢が残された状況なら我慢できる。
6 マイナンバー健康保険証統合問題
健康保険証とマイナンバーカード統合問題が騒がしい。
幼児や高齢者や認知症者等の不自由のある人の扱い。
基本的に代理が不可能な制度では扱いが難しい。
ただ私自身はマイナンバー制度自体は良い発想と思う。
データ一元管理は個人にも国にもメリットは多い。
問題は制度の移行を如何にスムーズに行えるか?
またデータの不正対策を万全にできるかどうか?
大規模制度移行は十分な準備・試行・検証が重要。
だが現在の政府のやり方は何れも十分でないと思う。
またルールには例外もある事は避けられないと思う。
今回なら幼児・高齢者・認知症者等は例外でも良さそう。
今の政府は強引に制度移行しようとして弊害噴出中。
やはり猶予期間を設け随時検証しつつ徐々に移行する。
移行期間中に弊害があれば随時見直しも検討する。
新ルール導入時は一方的でなく皆に配慮する事が大切。
コロナの時も似た様な事態が起こっていたと思う。
コロナは緊急事態だったため仕方ない部分はある。
しかし一律自粛要請や一律ワクチン接種は大問題。
それらを検証し次の発生時はより良い方法を探る。
ルール作りには絶えず検証が必要なのではないか?
7 ルールの意義(私見)
今の世の中は年々ルールが増大し細分化している。
私はルールが徐々に人々を苦しめている気がする。
ルールが増え過ぎると人々はルールへの忌避感が増す。
ルールに忌避感が増す事でルール遵守意識が低下する。
ルール遵守意識低下でルールの形骸化が進行する。
医療・交通・権力者等のルールに関する話題を挙げた。
何れも私や人々がルールに不満を感じる事例。
ルールはそれがある事で人々が効果を感じる事が大切。
だが効果より不満の多いルールでは守る意識が薄れる。
世の中の問題をルールだけで解決する事は難しい。
人々の意識がルールを大事にしたいと思う事が重要。
ルールは一端出来たらそれで終わりではない。
ルールが出来た時が始まりで随時検証する事が大切。
より良いルールとするためには柔軟な見直しも大切。