免疫と病気~ガン、皮膚病、コロナ~

先日「ヒューマニエンス」というNHK番組を見た。
ガンと免疫について紹介していた。

ガン遺伝子は生命誕生に無くてはならない物質。
ガン遺伝子は精子と卵子の結合を助ける役割を持つ。
一方でガン遺伝子が変異するとガン細胞になる。
(番組ではガン遺伝子をアクセル遺伝子と命名)
生物は生存のためガンと共に生きる運命にある。

生命体は細胞を新陳代謝して生命を維持する。
古い細胞を捨て新しい細胞を造る事を繰り返す。
その過程で一定割合で細胞の変異が起こる。
一部がチョイ悪から悪に更に極悪のガンなる。

一方で生命体の身体には自己治癒力が備わる。
生命体の中では細胞競合という働きがある。
チョイ悪を排除したり正常化して安定を保つ。
また象は人間よりもガンを抑える力が備わる。
ガンを抑制する遺伝子(p53)が象は人の20倍ある。
このガン抑制遺伝子の活用が研究されている。
更に人間にはガン細胞を攻撃する免疫細胞がある。
T細胞という免疫細胞がガンを退治する。
ところがガンもT細胞の攻撃を免れようとする。
その攻撃を免れる事を阻止する方法が発見された。
その発見者がノーベル賞を受賞した本庶佑教授。
(以上、ヒューマニエンス番組概要を独断要約)

免疫のガン排除を強化する免疫治療は特筆的発見。
免疫療法は多くのガンに対して効果を発揮した。
一時はこれでガンを克服できると考えられた。
だが残念ながら効果のあるガンは限定的だった。

免疫機能はとても奥が深い仕組み。
免疫機能は大別して自然免疫と獲得免疫に分けられる。
免疫を警察官、ガン等の悪玉を犯罪者に例える。
自然免疫は一般警察官で怪しい者は手当たり次第捕獲。
獲得免疫は科学捜査官で悪人の痕跡を調べた上で捕獲。
自然免疫は異物を目の粗い篩(ふるい)で分別。
獲得免疫は異物毎に別々の細胞が対応する。

人間の身体には様々な異物が入り込む。
病原菌や花粉や排気ガスの他、食べ物も異物。
外界から入る以外にも体内でもガン等が発生。
更には腸内に住み着く腸内細菌も異物。
これらを精巧な仕組みで見分け本来は悪者のみ排除。
ところが免疫に異常が起こると狂いが生じる。
本来は危険の無い食べ物や花粉等も悪者と認識する。
このため食物アレルギーや花粉アレルギーが起こる。

以上が免疫機能の基本的なお話。
この先は私の個人的な体験等を基づく妄想の話。

私の周囲には花粉症の人が多いが幸い私は無縁。
私は過去にアレルギー経験は無かった。
ところが4年前に皮膚アレルギーを発症した。
病院で対処療法で改善した後に再悪化を3年繰り返す。
その間に症状は徐々にだが沈静化している。
今でも完治していないが相当改善はした。
病院にも1年以上通院していない。
ただ多少症状が現れた時は塗り薬を使っている。

私が発症した原因は今も特定できない。
ただ4年間病と付き合う中で食事を疑う。
私の皮膚病の症状の特徴
・冬場に悪化する傾向がある
・大食や間食時に発症の傾向がある
・夜間に痒みが増す傾向がある
・皮膚の特定部位(腹、腕、足、背中)に発症し易い

ここから過去の行動を振り返り推測を試みる。
私は夏場に長期旅行等を繰り返し行った。
秋には旅行を終え運動量は極端に減少する。
一方で夏場に痩せた身体が食物を欲し大食する。
また間食の量も増えていった。
年齢と共に新陳代謝は衰えるのに秋冬大食いする。
夏場に傷んだ体内は細胞の廃棄再生が活発化する。
一方で秋冬には皮膚は乾燥気味になる。
ところが秋冬は水を飲む量が減り気味になる。
(歳と共に夜間頻尿が増え水分摂取が減った)

以上の事を改めて整理する。
・高齢化で身体の新陳代謝機能が衰える
・新陳代謝機能を上回り食事を取り過ぎる
・新陳代謝のため必要な水を十分摂らない
・皮膚が乾燥化し悪化し易い状態になる
これらの複合要因で体内細胞再生に狂いが生じる。
体内細胞の狂いが免疫細胞に異常を感知させる。
異常を感知した免疫が活発化しアレルギー発症。
特に夏場に疲労し劣化した身体部位に症状発現。

以上は私自身が勝手に推測した事だ。
そしてガンの発生と似ているとも思う。
ガンも細胞の再生時に細胞が誤作動して起こる。
食物アレルギーも細胞再生時の誤作動ではないか?
そして何れも免疫が絡んでいる。
アレルギーは免疫が悪い方に誤作動する。
ガンは免疫がガン退治に良い役割をする。

最後にコロナと免疫にも触れたい。
日本は今懸命にワクチン接種に取り組んでいる。
ワクチンは獲得免疫を得るために接種する。
ワクチン接種は今の日本を救う唯一の方策。
一方で人間には自然免疫や獲得免疫が備わる。
ワクチンに頼らず自分の免疫で戦えれば一番良い。
ウィルスは必ず変異を繰り返す。
ワクチンが変異に対応するには時間を要する。
その場合に一番頼りになるのは自己免疫のみ。
ワクチンは重要だがワクチンだけに頼るのは問題。
ワクチン以外にも様々なコロナ対策がほしい。

自己免疫は強化できないだろうか?
手軽に免疫強化できれば一番良いのだが…
以前記事で感染症に便微生物移植治療を紹介した。
※参考記事:『我慢の限界に対応するには』
人間の身体には隠れた様々な仕組みがある。

またコロナ対策はもっと限定的にできないのか?
今の対策は余りにピント外れ対策だ。
免疫は学習しながら悪者に対応する。
人間も試行錯誤し学びながら対策を洗練すべき。

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