水の関するよもやま話(その2)

2年間の登山旅行では、登山中の飲水は少なめにして登山後に水を多く飲んだ。
しかし夜中に喉の渇きを感じて水を飲む事も何度かあった。

オシッコの回数が最も少ない時は、朝と晩の1日2回。
3年前の自転車旅行開始時は体重59kg。旅行中の最低は51kg。
2年前の登山旅行開始時は体重58kg。旅行中の最低は50kg。
半年前の登山旅行開始時は体重57kg。旅行中の最低は49kg。現在56kg(身長170cm)。
体重減少の要因は水分と脂肪の減少と思われ、旅行終了後は割と早めに体重が増える。

水と人体の関係について水がどれだけ無くても大丈夫か知りたくてネットや本を探してみた。
一般的に人間の体内で一日に出入りする水分量と構成は次のとおり。
【出る水の量】    【入る水の量】
尿水:500mL+α  飲水:500mL+α
糞水:100mL    食物:700mL
息汗:900mL    代謝:300mL
尿500mLは身体の老廃物排出で最低限使われる量。
「+α」は飲水でとった水分を尿として出した量で通常は1L前後。
一般的には1日に2Lほど食事を含め水分補給していると言われる。

しかし以前のブログでも少し触れたが、水を全くとらないで生きている人もいる。
世界的に有名な人はギリバラ(故人)やプララド・ジャニ、日本では秋山佳胤。他にも不食の人は沢山いて世界中に約10万人いるらしい。
不食者は皆、苦痛を耐える断食とは区別して、食べない生活を楽しんでいる。
なお不食者の定義には1日青汁一杯程度や水分をとる人なども含まれ、家族や友人と時々会食することもあり、完全絶食にこだわらいないらしい。
最近話題の人は「30日間食べることやめてみました」の著者で俳優の榎木孝明(59歳)。
榎木氏は飴や水分は少しとったが、医師監視のもと30日間食事無しの生活を実施。

自ら行う不食とは異なり、運命で不食冬眠や臨死を体験した世にも不思議な話もある。
2006年12月に六甲山中で遭難した兵庫県西宮市の職員が24日後の発見まで食べ物も水も飲んでいなかった。会見に同席した医師は「体温が約22度という極度の低体温症だった。動物の冬眠に近かったのではないか。驚異的な生命力だ」と説明した。
木内鶴彦という人は22歳の時上腸間膜動脈性十二指腸閉塞で一度死亡を確認されるも30分後蘇生。2009年には中国で胃から大量出血による吐血と下血で倒れ2度目の臨死体験。
世界中ではこの他にも人間の不食冬眠・臨死体験例が多数ある。

村上和雄博士は人間の遺伝子が環境や精神的刺激で覚醒する例を次のとおり上げている。
・強い精神的ショックを受けた人が一晩で髪の毛が真っ白になる。
・余命数ヶ月の末期がん患者が自分は治ると信じることで何年も生きる。
・高血圧患者が「俺は血圧が低いんだ」と信じ続ければ症状が軽くなる。
・女性が恋をすると肌が美しくなる。
・絶食や断食をすることで治らなかった病が治る。
村上和雄著【生命の暗号】(1997年・サンマーク出版)、【生命のバカ力】(2003年・講談社)

「遺伝子スイッチ・オンの奇跡」著者の工藤房美さんは3児の母。48歳で子宮ガン発病。
手術不能で放射線治療・抗ガン剤治療を受けるが肺・肝臓に転移し余命1ヵ月宣告を受ける。
病床で村上和雄著『生命の暗号』に出合い「ありがとう」を言い続けたら10か月後にガン完治。
「遺伝子スイッチ・オンの奇跡」工藤房美著(2015年・風雲舎)(Amazon闘病記部門売上1位)

遺伝子学問の世界ではエピジェネティクス(基本的に同じ遺伝情報を持つ細胞が別々の役割を持つ細胞に分かれる際の遺伝子の使用・不使用の目印を解明する学問)が最近注目されており、村上博士の遺伝子スイッチ・オンの考え方に通じるもので、とても刺激的な研究テーマ。

水の話題から脱線したが、人間の可能性や限界については未知のことが多いと思う。
人類は数千年も飢餓に耐えてきた生物であり、更には遙か何億年もの彼方より過酷な環境を生き延びた遺伝子を受け継いで、今の全ての生物が現に存在している。
人間はほんの数十年前から豊かな生活を享受できるようになったが、折角人間の中に息を潜めている遺伝子の持つ力を埋もれたままにするのはモッタイナイことだし、今後益々自然環境が悪化する時代を生き延びるためにも、サバイバル訓練するのも無駄ではないと思う。

しかし一方、先日ブログで触れた塩沼亮潤氏は著書「人生生涯小僧のこころ」(2008年・致知出版社)の中で、金峯山寺蔵王堂から山上ヶ岳まで往復48km高低差1300mを1日16時間歩くという行を9年間1千回続ける千日回峰行と、「食わず、飲まず、寝ず、横にならず」を九日間行う四無行を満行成就した後の感想として「断水の苦しみが四無行の中で最も辛い」と書いている。「水は一滴も飲まないのに、お小水は朝と晩、必ず出ます」とある。
修業を積んだ行者でも到達困難な境地が一方にあり、もう一方には特に修業も積まず不食や不飲、冬眠、臨死、病気克服等を実現する人がいる。
自分なりに推測すると、信念や無我夢中などの心が太古の時代に封印された遺伝子の力を呼び覚まし、体内に秘められたパワーを覚醒させるのかな。
遺伝子スイッチをオンする方法の分からない自分としては、命に危険の無い範囲で今後も身体の限界へのささやかな挑戦を続けてみたい。
参考サイト
【世界中の不食者】
http://homepage1.nifty.com/akashic/noneating.htm
【六甲山での遭難冬眠】
http://blog.livedoor.jp/beach1188/archives/50811355.html
【ウィキペディア:木内鶴彦の臨死体験】
http://ja.wikipedia.org/wiki/木内鶴彦

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