天気 曇り
昨日夕暮れ時に朝日山森林公園キャンプ場に到着すると、野良犬2匹の出迎えを受けた。
何でキャンプ場に野良犬がいるのだ?と訝ってみたところでどうしようもない。
2匹は私に縄張りに入ってくるな!と言わんばかりに吠え続けるためやむなく退散。少し手前で見かけた野外コンサート場にテント泊することにした。
19時30分に公園に着いて今更別の場所に移動は出来ない。
犬がいた場所から遠くないため、22時頃まで犬が近づいてきて吠えているようだったが、私はテントの中で知らぬ存ぜぬを決め込み、その内犬の鳴き声は止んだ。
しばらく眠っていると、今度はニワトリのコケコッコ~の甲高く響き渡る声が近くから聞こえた。
え、もう朝か?と時計を見ると深夜0時30分。
何でキャンプ場にニワトリがいるのだ?と訝ってみてもどうしようもない。
野良犬は分かるが野良ニワトリっているの?
それともコケコッコ~と鳴く野生の鳥がいる?
そもそも深夜に何故鳥が鳴くんだ!
どうやらニワトリは3羽いるようで、1羽が鳴くと2~3秒して次の鳥が鳴くというサイクルを繰り返す。
10分ぐらい続き、これで止んだかと思えば20~30分後にまた鳴きだす。
最初は気になって眠れなかったが、その内浅い眠りには入ることができた。
ここのキャンプ地は無料で今回特別に予定を立てた金刀比羅宮からも割と近いため丁度良いと思ったが、タダほど要注意ということを勉強させて頂いた。
朝の出発時は霧がかかっていたが、キャンプ地から下に降りると見通しの良い曇り空。
今日の予定は非常にタイトで、しかも遍路道から外れたり逆打ちで進む距離も長いため、気を引き締めて歩く。
朝日山森林公園から金刀比羅宮まではスマホのマップだけが頼り。この先は行けないとの看板が現れた時は冷や汗をかいたが車用の表示でひと安堵。
何とか無事辿り着き785段ある石段のうち200段目あたりから上手く割込むことも出来た。
それでも約10kgのバッグを背に負い本宮に辿り着くのには約20分。
山頂の眺望に浸る余裕もなく御守りを買い慌ただしく下山する。
次の善通寺までも長いロードで遍路道から外れているためスマホのマップ片手に進む。
道自体は国道319号などを通るほぼ直線の道が長く続く。
分かり易いが退屈な道をひたすら黙々歩き約2時間で善通寺に着けたのも予定通り。
善通寺は四国遍路の創始者・天才空海生誕の地ということで他の寺と規模が全く違う。特に大師堂は他の寺の本堂以上に大きい。
ここでもやはり御守りを買い、少しゆっくりしたい気持ちをこらえ次に向かう。
甲山寺を打ち終え次の寺に向かう道で昨日雲辺寺通夜堂で同宿した男性と再会。
私の方がこの区間は逆打ちルートになっているため出会う可能性を感じていた。
互いにエール交換して各々の道を行く。
私の方は逆打ちのためスマホのマップを確認しながら遍路マークもチェックしながら気を抜かず歩みを進める。
曼荼羅寺、出釈迦寺を打ち終え、無事弥谷寺の山門に到着し予定よりも順調に進んでいると思ったら、弥谷寺の本堂までは約530段の階段を登る!
本日2度目の長~い石段。
思わず山門脇にバッグを置いて、今度は荷物無しで登る。
本堂から108段下に大師堂がありそこに納経所もあるため、先に本堂に参拝してから大師堂に降りて参拝し納経所で納経を済ませた。
そこで気づいた。金剛杖がない?
確か山門に荷物は置いたが金剛杖は持って登ったはずだ。
アッ!本堂の脇の杖置場に杖を置き忘れた!
本堂に着いてホッとし眺望も良くて気持ちが緩んでいた。
一瞬金剛杖をそのまま置いて行こうかと頭をよぎったが、長い期間大師の分身と言われる金剛杖と苦楽を共にしてきて愛着もひとしお。
再度108段登り金剛杖を取りに戻った。
弥谷寺到着時は予定より30分ほど早いと思ったが、長い石段に加えて杖の置き忘れで結局はほぼ予定通り。
次の金倉寺までがまた遍路道から外れる約8kmの長い道のりのため最短ルートになるよう気をつけながら黙々と歩く。
無事金倉寺に到着し、時間も予定より早かったため、ようやくゴールまでの見通しが立ちこの日初めて気持ちにゆとりが出来た。
気持ちにゆとりが出来るとペースが落ちる。この日最後の道隆寺への約4kmの道がとても長く感じる。
それでも道隆寺への道中でお接待のパワーを頂いて無事道隆寺に到着。
とても長く感じた一日を無事終えて心から安堵した。
05時45分 朝日山森林公園を出発
07時45分 金刀比羅宮
09時40分 善通寺
10時30分 甲山寺
11時20分 曼荼羅寺
11時40分 出釈迦寺
13時00分 弥谷寺
15時10分 金倉寺
16時30分 道隆寺
17時35分 丸亀市内のホテルに着
歩行時間 9時間50分
歩行距離 45km