5月23日(月) 15日目 38番金剛福寺への移動日

天気 晴

今日は寺参拝は無く、38番金剛福寺へ向かい歩き続ける日。
快晴で暑い一日だったが、歩行コースは見どころが多く楽しかった。

最初は、熊井トンネル。
明治38年完成したトンネル。
当時の小学生がレンガ1個1銭の運び賃で運んだという。昔は小学生も安い労働力だった。
次は、道路と線路が並行して走るコース。
普通は道路と線路が並行していたら、事故防止用に柵があったり段差があったりすると思うが、ここは柵もなく道路と線路がとても近い。
熊井トンネルと線路脇を通る道は、昔の面影が良く残る遍路道。

次は、土佐西南大規模公園。
公園は大きく複数の箇所に分かれていて私が通ったのは2箇所。
佐賀公園駅前後の箇所と「道の駅ビオスおおがた」から始まる箇所。
公園は圧倒される広さで、海沿いの絶景や広い松林の中を木陰の涼しさを感じて歩くことができた。

次は、広大な田園風景の中に真っ直ぐ伸びた一本道の歩行。
とても気持ち良く歩行できたが、徐々に歩いても歩いても前に進まないような感覚になった。
そして四万十川と川に架かる大橋。
日本一の清流四万十川のゆったりした川の流れを見ながら長い橋を渡った。

最後は全長1620mの伊豆田トンネル。
暑かった一日の締めくくりは、トンネル内の涼しい風が吹き抜ける中の歩行で、割と広い側道が設けられているため安心して歩けた。(排気ガスさえなければ最高!)

今日は15日間の歩行で最もお遍路さんとの出会いが少ない日だった。ルートが複数あるためだろう。
逆打ちさんとのすれ違いが2人。順打ちさんとの出会いが1人。
「2日あることは3日ある」ということで、出会ったのは3日連続で岡田さん。
道の駅ビオスおおがたで先着して休憩していた岡田さんに出会った。
互いに3日連続の出会いを半分驚き半分予期していた。
岡田さんからは缶コーヒーをお接待?してもらった。私は体質的にコーヒーを苦手にしているのだが、この日ばかりは素直に頂戴し、渇いた喉に水分を沁み渡らせた。
また岡田さんから納札を頂き、私も返礼した。私の納め札は白色で岡田さんのは緑色。5回以上遍路している人は、白色から緑色の納札に格上げになる。
緑色の札には白色の札にはない「願意」の記入欄があった。
そこには「母の御救」と記載されていた。
92歳になる母は不治の病のため、何とか残りの日々を穏やかに送ってほしいという岡田さんの切実な願いが込められていた。満願を祈るのみ。


近代土木遺産の熊井トンネル


道路と並行して走る線路


土佐西南大規模公園からの絶景


岡田さんと出会った道の駅ビオスおおがた


土佐西南大規模公園内の爽快道路


土佐西南大規模公園内の松林


広大な田園風景の中の一本道道路


四万十川に架かる四万十大橋


伊豆田トンネル

06時00分 土佐佐賀温泉を出発
17時20分 市野瀬休憩所(ドライブイン水車)に着

歩行時間 9時間50分
歩行距離 47km

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