朝日連峰縦走旅-前編-

私は8年前東北山旅で青森~福島の山を歩いた。
前半の鳥海山迄は雨で足皮が弱り足裏痛に悩んだ。
後半の朝日~飯豊~吾妻縦走は好天が続いた。
絶景を堪能した一方で暑さで水不足に苦しんだ。
特に朝日連峰縦走では渇水で一時意識が遠のいた。
下山後に沢水を見つけた時は水を只管ガブ飲んだ。
また水不足等で予定超過し車の助けを借りもした。
東北旅は喜びと悔しさの入り交じった旅だった。

このため昨年摩耶山~朝日へ登山旅を試みた。
ところが摩耶山下山後に失態でメガネ紛失する。
何故か朝日岳への旅ではトラブルに遭遇する。
今年こそはとの思いで先日再挑戦の旅に出かけた。
結論から述べると朝日岳旅自体は予定をこなした。
一方で今年も緊急事態発生で計画全体は未達成。
靴底剥離トラブルで朝日以降は止む無く中止した。
当初は10泊11日で朝日・飯豊・吾妻の旅を計画した。
しかし結果的に4泊5日の朝日縦走で旅を終えた。
では旅の経過をふりかえりたいと思う。

1 計画の概要
私はこれまで徒歩での旅に魅力を感じてきた。
みちのく潮風や四国遍路は徒歩で旅し続けた。
北海道旅も船と一部バス以外は徒歩し続けた。
だが68歳間近になり徒歩旅を見直す事にした。
一番の理由は年齢的に体力の衰えが否めない事。
特に山旅は負担感が増し徒歩継続は危険に感じる。
そこでバスが可能なら積極的に利用する事にした。
当初計画は朝日飯豊吾妻連峰区間は当然だが徒歩。
一方で山と山の間を結ぶバスがないか事前調査。
調べてみると4区間でバスが利用可能と分かった。
バスを利用する事で日程的にゆとりができる。
朝日飯豊吾妻をつなぐ旅期間は8年前と同じ日数。
ただしバスを利用する事で1日の歩行距離は低減。

[当初計画]
1日目青森-JR-鶴岡-バス-庁舎-徒歩-戸沢(野宿)
2日目戸沢-徒歩-大鳥小屋(小屋泊)
3日目小屋-徒歩-以東岳-徒歩-朝日小屋(小屋泊)
4日目小屋-徒歩-祝瓶山-徒歩-五味沢(民宿泊)
5日目五味-バス-小国-徒歩-東俣(野宿)
6日目東俣-徒歩-杁差岳-徒歩-梅花皮(小屋泊)
7日目小屋-飯豊-山の麓(野宿)
8日目山麓-徒歩-喜多方-バス-桧原湖(野宿)
9日目桧原-徒歩-西吾妻-明月荘(小屋泊)
10日目小屋-徒歩-一切経-微温湯(宿泊)
11日目湯宿-徒歩・バス-福島-JR-青森(帰宅)

2 旅の概要

1日目 7月11日(金)
5:50に自宅を出てバス・電車を乗継ぎ鶴岡駅まで移動。
12:31鶴岡到着後に駅近スーパーで食料調達し駅に戻る。
14:03朝日方面行バスに乗り14:40終点朝日庁舎下車。
同乗した登山姿女性2人組も同じ終点で下車した。
ただ女性2人組は朝日庁舎方向に向かった。
私はワインパーク戸沢まで5kmを1時間15分で歩く。
民家の少ない郊外の自然公園でトイレと水がある。
16時到着後に選定した場所にテント設営し休憩する。
休憩中に子供用自転車に乗った子供が訪れた。
1時間ほど遊んで帰ったが私に気付いたか不明。
この日の週末は子供以外に来訪者はなかった。
私は早めに晩飯を食べたが後はする事がない。
軽い柔軟運動をした後19時過ぎには寝床に就く。

2日目 7月12日(土)
昨夜はまずまず睡眠し3時過ぎには目が覚める。
柔軟体操と荷物整理と朝食摂取を並行作業する。
テントを畳んで野宿地を出発したのは午前5時。
朝の気温は丁度良いくらいで気持ち良く歩行する。
8年前や昨年も歩いた馴染みの道を順調に進む。
2時間歩き荒沢トンネル-笹根トンネルを通過する。
そして次の大鳥トンネル手前で水場が現われる。
ここの水場は昨年の歩行途中にお世話になった。
水場の石塔には結構な枚数の賽銭が溜まっていた。
ここの水場で10分余り軽食休憩して徒歩再開する。

8:40朝日屋前(大鳥口)を通過し11:25泡滝に着く。
泡滝駐車場の日陰で昼食摂取して大休憩する。
十分に休憩した後12時に登山口を出発する。
登山口の標識には1合目(約15分)毎に標識とある。
1合目15分とすると10合目で150分計算になる。
私の登山時間は3時間(180分)を要した。
因みにヤマレコ標準タイムでは188分になる。
7合目七曲の先では6人組男女グループを追い越す。
大鳥小屋で管理人に今日の宿泊予定を尋ねる。
6人組グループの他に数名が宿泊予定だと知る。
ゆったり宿泊できると知って一安心する。

今回は登山者が多いが普段は釣り宿泊者も多い。
今回は宿泊者10人の内2階に8人、1階に私+1人就寝。
私と同じ1階寝床の男性はこの日が3連泊最終日。
ここ大鳥池の釣り場が気に入り毎年来るらしい。
ほかにも沢登り釣りなどする熟練の釣り愛好者。
同床男性と釣り話を交わして就寝は19時半頃。
高度1000mの山小屋の夜は涼しく快適に眠った。

3 時間経過
【1日目】
05:50 自宅・発
07:04 青森発秋田行普通列車 10:29秋田着
10:44 秋田発特急いなほ8号 12:31鶴岡着
13:00 鶴岡駅近スーパー   (買い物)
14:03 駅前発朝日庁舎行バス 14:40庁舎着
14:40 徒歩旅開始
15:55 ワインパーク戸沢・着 (テント野宿)
歩行時間1:15 歩行距離5km

【2日目】
05:00 ワインパーク戸沢・発
07:50 水飲み場 (休憩15分)
08:42 朝日屋
11:25 泡滝駐車場 (昼食休憩35分)
13:23 冷水沢橋(一つ目の吊り橋)
13:58 七ッ滝沢橋(二つ目の吊り橋)
15:10 大鳥小屋・着
歩行時間9:00(休70分除) 歩行距離38km

4 旅の写真

[1日目]青森駅構内から眺望

鶴岡駅前風景

駅に近いスーパーで食料調達

終点の朝日庁舎でバスを下車

野宿地のワインパーク戸沢・着

[2日目]早朝の野宿テント地

8時に水飲み場で飲水軽食休憩

9時前に朝日屋通過

泡滝ダムへの道路は改修整備中

泡滝ダム300m手前で車通行止

昼食休憩後12時に登山出発

大鳥小屋まで1合目

土砂崩れ跡を通る

大鳥小屋まで2合目

大鳥小屋まで3合目地点の雪渓

冷水沢橋(最初の吊り橋)

大鳥小屋まで4合目

小沢で飲水して通過

七ッ滝沢橋(二番目の吊り橋)

大鳥小屋まで6合目

大鳥小屋まで7合目。男女6人集団を追い越す

大鳥小屋まで8合目

大鳥小屋まで9合目

大鳥小屋まで10合目

大鳥小屋の水場

大鳥小屋(タキタロウ山荘)

5 徒歩旅ルート図(朝日屋~五味沢)

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