6月3日(金) 26日目 54番延命寺~58番仙遊寺

天気 晴

昨日と同じような天気だが、昨日より気温が高く風が弱いため発汗量が多い。
今日は国道196号をひたすら進み最初の延命寺を目指す。
遍路道マップでは途中で何回か旧道への出入りを繰り返すのだが、迷わず分かりやすい方法で進む道を選んだ。

途中では今治市菊間町の瓦産業の会社が立ち並ぶ地帯を通る。
自分は青森に住むため瓦とは無縁。
青森は豪雪地帯のため屋根に積もった雪をどう処理するかが大きな課題で、我が家は屋根を平らにして積もった雪を屋根にそのまま放置する無落雪型屋根だが、他にも切妻型の無落雪屋根がある一方、切妻型で屋根雪を随時落雪させるタイプもある。
最近心配しているのは、屋根の上に大量の雪を乗せたままの状態で大地震が来たら家は大丈夫かという問題。
西日本では台風被害を防ぐため瓦屋根を多く見かけるが、先日の熊本地震で瓦屋根の家が多く倒壊しているテレビ映像を見ると、改めて自然災害に対応した家造りの難しさを感じさせられた。

その後、太陽石油の大きな工場前を丁度出勤と重なる時間帯に通ると、社員の多くの人々が挨拶をして行く。
ほんの僅かな一期一会。

今日は割と平坦な道が続き歩行ペースが快調で時間に余裕があるため、星の浦海浜公園を通った時に大休憩して、ブログの入力作業をした。
(星の浦海浜公園は落ち着く良い場所)
80分ほど作業したが終わることができず時間が気になってきたため出発。

星の浦海浜公園を出発後間も無く「歩道終り」という表示が現れ進み方に悩んでいたら、バイク女性が道脇にバイクを停車させ道のアドバイスをしてくれた。
これも一期一会のお接待。

無事最初の寺延命寺に着き納経を終え、次の寺南光坊に向かう。
今朝の朝食が軽めだったため昼食エネルギーが欲しくなり、途中で現われたドラッグストアで買い物し、本日二度目の大休止。
昼食を食べながらブログの続き入力作業をする。
時間を気にしながら入力、後少しで終わると思いつつ作業したら70分経過してしまい、流石に遅れが大きく次に急いで出発する。

南光坊に着いて参拝を済ませ納経所に向かうと、若者5人の集団が納経帳を抱え列を作って順番待ちしていた。
最後尾に並び時間を気にしていると、納経所の人は若者達に「若いのに集団でお遍路をするのは珍しいしとても有難いことだ」と一人一人と話をしながら丁寧に対応していた。
やっと自分の番が来て納経帳を差し出すと、私にも話かけてきた。
「どこから」
「青森から」
「青森県は弘前?八戸?」
「いえ、青森市」
「青森には鶴岡という町もあったよね」
「いえ、鶴田という町です」
「あ、そうか」
と言いながら光るおデコに手をあてた。
鶴田町は「ツル多はげます会」という団体がハゲ頭に吸盤をつけて綱引きするイベントで有名な町。
納経所の人は一人一人と会話しながら一期一会を大事にしていることを身体で表現した。
私の焦る気持ちを和ませてくれて、こんなに丁寧な納経所は初めてだった。

今日の宿泊場所は最後の寺仙遊寺の宿坊なので、万が一納経所の受付時間に間に合わなくても翌朝受付してもらえば良い。
南光坊と泰山寺を打ち終え、次の栄福寺に向かう途中、車の往来の激しい道路に出くわした。
横断歩道に立ち車の往来が途切れるのを待ったがなかなか途切れない。
諦めて立ち続けていると右側から来る車が横断歩道の手前で止まり、それに呼応して左手から来る車も止まった。
右側の女性運転の車と左側の男性運転の車に頭を下げて道を渡った。
これも一つの一期一会。

間に合わなくても良いと思いつつ頑張って歩き、4番目の栄福寺を打ち終え5番目の仙遊寺に到着したのは16時45分。
納経所の受付時間に無事間に合うことができた。


野宿地浅海海岸の朝


JR予讃線と並行する国道196号を行く


瓦の会社が立ち並ぶ菊間町を行く


太陽石油の工場前を行く


大休止した星の浦海浜公園


暖かく対応してくれた南光坊納経所


今治駅を通り泰山寺に向かう


栄福寺に向かう途中で見た家。
家の角を削って石碑と祠を置いていた


仙遊寺への登り道から今治市内を望む


仙遊寺の本堂


仙遊寺宿坊の精進夕食

06時30分 浅海の海岸を出発
09時10分 星の浦海浜公園で休憩(80分)
11時45分 延命寺に着
12時45分 ドラッグストアで休憩(70分)
14時15分 南光坊に着
15時05分 泰山寺に着
15時55分 栄福寺に着
16時45分 仙遊寺に着(宿泊)

歩行時間 7時間00分
歩行距離 35km

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