四国遍路旅 28日目 R4.6.11 (香川 85~88)

四国遍路旅 28日目

令和4年6月11日(土) 八栗~中尾峠
天気 曇り後雨 気温 21~23℃

1.旅の時間経過・距離

03時30分 起床
05時55分 八栗寺ケーブル下駅・発
06時25分 85番・八栗寺  (30分)
08時20分 86番・志度寺  (30分)
10時20分 87番・長尾寺  (25分)
11時55分 お遍路サロン
    & 道の駅ながお (55分)
15時40分 88番・大窪寺  (40分)
18時10分 中尾峠休憩所・着

歩行距離 36km
歩行時間 9時間15分(休180分除く)
[上り標高計1100m/下り標高計940m]

2.遍路道の概要

この日は最初と最後で登り道がある。
最初は標高70m下駅から標高220m八栗寺までの舗装路。
その後は標高5mの海沿いの志度寺。
次に標高35mの長尾寺。何れも町中の寺。
そして標高770mの女体山を越え標高430mの大窪寺。
女体山の山越え道は結構な登山道になる。
舗装道以外の登山道区間は計1時間ほど。
特に山頂前後10分ほどの区間が険しい。
山頂前後は鎖場もある岩場だが登山経験者は問題無。
登山未経験者には少し難易度が高いかもしれない。
また女体山を越えた後の下りも急坂なので要注意。

3.出来事や感想

朝は3時半に起床。
昨夜はトイレの利用者が何組かいた。
年配夫婦のトイレ利用者の声も聞こえた。
男性が私のテントを見つけ何かを言った。
女性が「お止しなさい。可愛そうでしょ」と返事。
男性はテントを見て不穏な事を言ったのだろうか?

ここには長居せず早目の出発が賢明だと思う。
一方で早く寺に着いても待ち時間が長いだけ。
結局6時少し前に出発し寺に着いたのは6時半前。
その時に寺の近くの商店から男性が現れた。

男「どこから来たの?」
私「青森からです」
男「お遍路は何日目?」
私「今日で28日になります」
男性は店に戻りリポビタンDをお接待にくれた。
その後男性と少し立ち話をする。
毎朝寺では6時に6回鐘を衝いている事。
男性は毎朝広い境内を全て廻り参拝している事。
境内には多種多様な参拝箇所がある事。
商売繁盛や自分と同じ干支の参拝もできる事。

また写真が趣味の男性とも出会った。
境内にある菩提樹の花丁度今見頃との事。
約一週間の花の命の菩提樹を拝めるのは幸運との事。
写真男性からも塩飴を2個お接待で頂いた。

本堂や大師堂を参拝読経し終えたのが6時50分。
納経所には男性僧侶がいるが7時前のため少躊躇。
駄目元で納経所に行き時間前だが良いか尋ねる。
男性はソッと頷き納経受付してくれた。
本来は時間前の納経は駄目だが特別対応かな?
とても真面目で温厚な印象を受けた。

この日の天気予報は曇りから徐々に雨の予報。
早朝は曇りだが早ければ午前中にも雨に変わる。
私としては降雨前に少しでも先に進みたい。
その気持ちが納経所の男性に通じたのだろう。
それにしても寺によって運営は様々違う。
納経の受付対応もだが寺の開門も様々。
7時前から参拝できる寺は割と多い。
一方昨日の白峰寺の様に7時開門の寺もある。

八栗寺を終えて次の志度寺まで2時間弱。
霧雨なのか時々ポツリと感じるが雨では無い。
8時半過ぎに志度寺を終わり次の長尾寺に向かう。
道の途中でお接待所から女性が現れる。
休憩を勧められるが雨が心配な私はヤンワリ辞退。
すると篭に入った手作り品の一点を贈答するとの事。
女性は手作りアート教室の講師で篭の品は生徒作。
習字の色紙を1枚頂きお礼を伝え私は先に進む。
ここ数日急にお接待が増えたと感じる。
たまたま増えたのか? 又は香川の土地柄なのか?

長尾寺を打ち終えいよいよ最後の大窪寺に向かう道。
途中からいよいよ雨が降り出す。
この時に私は相変わらずミスを犯してしまう。
この日最後のコンビニでの食料調達を逸してしまう。
コンビニの場所を思い違いして歩き続けた。

12時前にお遍路サロン前山という休憩所に着く。
職員にコンビニの場所を尋ね漸く勘違いに気付く。
ザックには予備食が多少あるが心許ない。
向いの道の駅で握り飯類を販売しているか職員に聞く。
職員が道の駅に電話で在庫があるか聞いてくれる。
多少の食べ物類があるとの事で直ぐに道の駅に行く。
無事に道の駅で食料を調達でき再度サロンに戻る。
サロンで茶菓を頂戴し更にお遍路大使任命書を頂く。
初お遍路で頂戴して今回が2回目の任命書。
Wifiの利用を尋ねたらサロンではWifiサービスは無。
Wifiで今後の天気予報を調べたかった。
私のスマホは格安SIMのため通信速度が非常に遅い。

1時間弱休憩した後で最後の寺への登山に向かう。
雨は少しずつ強まっていたがそれでも弱雨程度。
サロン職員からは山から寺への下り道を注意される。
下りの木段が雨で滑りやすいため要注意との事。
標高770mの女体山を越え下山の木段も無事に下る。
15時40分に最後の88番・大窪寺に無事到着。
少し強まった雨の中参拝した後で納経所に向かう。

納経所の男性僧侶から納経帳に記帳朱印をもらう。
男性僧侶の筆使いが少し書き辛そうに感じられる。
私は20歳代から40歳代まで約20年間筆記で悩んだ。
僧侶の筆記が昔筆記で苦労した私の過去と重なる。
私は書痙と診断を受け半年ほどマッサージに通った。
しかし症状は改善せずその後も悩み続けた。
最終的にコーヒー多飲が原因と推測しコーヒー断ち。
現在は筆記での支障はほぼ無くなっている。

男性僧侶も自分の体質に合わない食の問題を疑う。
しかし流石に人の食に口出しは出来ず納経所退出。
寺での修行中は食事の制限もあるだろう。
寺の食事が人によって体質に合わない事もある得る。
それでも修行を続けるかどうかは人夫々の問題。
私が軽々に発言できる事ではない。
ただ私の様に何十年も悩む事態にならない事を祈る。

四国88か所お遍路は大窪寺で結願。
しかし徒歩の旅は未だ続く。
大窪寺の後は最初の霊山寺に戻り四国一周が目標。
この日は徳島へ向かう途中の中尾峠で野宿予定。
小雨降る中を約2時間歩き18時過ぎに中尾峠着。

今回の遍路旅は晴れが多かったが最後は試練の雨。
東屋にテントを設営すると屋根から少しはみ出る。
3週間前に購入後活躍機会の余り無かった防水シート。
最終日遂に出番がきてインナーテントとフライの間にシートを挟む。
後は一晩過ごして効果を確かめるしかない。
小雨は夜中まで降り続いた。

4.写真記録

ケーブル駅隣接の鳥居をくぐり八栗寺へ

映画「男はつらいよ」第46作のロケ地

85番・八栗寺の菩提樹

85番・八栗寺の菩提樹の花。奥が本堂

丸い蕾が多いが丸が割れて咲いた花も見える

85番・八栗寺の多宝塔(手前)と大師堂(奥)

二ッ池親水公園

初四国遍路の際の野宿地

道の駅源平の里むれ

道の駅には「野宿禁止」貼り紙

用心堀と石灯籠

寛永4年に米蔵の用心のため灯籠設置

平賀源内先生遺品館

86番・志度寺の山門

大ワラジ

86番・志度寺の本堂(左)と大師堂(右)

ドリームクリエイトパル先生からお接待

JRオレンジタウン駅付近を歩く

87番・長尾寺の本堂(左)と大師堂(右)

長尾寺境内に大窪寺までのルート案内図

一心庵 (昔のお接待所)

高地蔵、馬の墓、磨崖仏大師堂

12時前にいよいよ雨が降り始める

前山お遍路交流サロンで一服休憩

館内にあるジオラマが興味深い

道の駅ながおで食料調達後、大窪寺へ向かう

昼寝城跡を通過

昼寝城? 不思議な名称

舗装路からいよいよ登山道へ

女体山頂へ最後の急登

女体山下山道から大窪寺を眺望

大窪寺へ下る石段道

水に濡れた石段を注意して下る

88番・大窪寺の本堂

遂に結願!

大窪寺を退出し四国一周完結ルートへ

17時半前後に香川と徳島の県境の出入り繰り返し

中尾峠でテント野宿

5.ルート図

四国遍路旅 28日目ルート図(Google Map)

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