今回はGPS記録データの(些末な)話です。
岩手山八幡平旅では前回同様2つのGPSアプリを使用した。
フィールドアクセス(以下「FA」)とジオグラフィカ(以下「GG」)。
10月3~5日の車移動と登山歩きで6回分のデータを記録。
6回分のデータ記録の概要は以下のとおり。
GG記録 FA記録
移動 期日 始時刻~終時刻 記録数 距離計 記録数 距離計
①車両 10/3 04:43~06:51 2675回 167.5k 1639回 167.7k
②徒歩 10/3 07:15~16:26 0346回 018.1k 2560回 020.7k
③徒歩 10/4 04:59~19:01 0808回 043.1k 3563回 046.0k
④車両 10/5 05:52~06:59 0690回 038.4k 1073回 039.3k
⑤徒歩 10/5 07:09~11:25 0193回 010.1k 1251回 011.6k
⑥車両 10/5 11:48~15:47 2326回 132.2k 2671回 133.2k
【なお車移動記録はGGとFAの本来的利用方法ではない】
記録方式
FAはアプリの自動記録(アプリ標準設定で変更不可?)
GGは50mの移動毎に記録(アプリ標準設定を私が変更)
記録データから読み取れた事実
・①~⑥全ての記録でFAの距離はGGより少し長い
・GGは52m~62m毎に記録(移動速度増加と記録間隔増加が連動)
(例:①高速道平均62m、②登山道平均52m、⑥一般道平均56m)
・GGでは移動距離が長いほど記録回数が増加
・FAでは移動距離の長さと記録回数に因果関係なし
(例:①車移動167kで1639回記録、②登山道20kで2560回記録)
記録データから推測される事
・GGでは移動速度が増すほど記録間隔の50mが徐々に増加する
50mに達した時に何らかの処理時間が加わるためと推測する
・FAの自動記録ではアプリが適切な記録タイミングを判断すると推測
例えば①でFAはGGより記録回数が少ないけれども距離は少し長い
一般的には記録回数が多いほど記録精度が上がり距離が延びる
しかし例えば直線道路では50m単位でも500m単位でも距離は同じ
①の場合FAが直線道や交差点を判断し効率的に記録していると推測
・②や⑤ではFAはGGの6~7倍の頻度で細かく刻んで記録している
登山道はジグザグ道が多く道が曲がる度に細かく記録していると推測
なおFAがGGより記録精度が高いと推測するがGG自体の性能とは関係ない。
GGはあくまで私の50m単位記録設定に忠実に従い記録しただけだ。
次に初日の岩手山縦走での歩行距離の話。
岩手山縦走路には標識でkm表示があるためGPS記録と比較してみた。
登山口~ツルハシ 標識4.4km GG 4.3km FA 4.7km
ツルハシ~平笠不動 標識1.4km GG 1.2km FA 1.4km
平笠不動~山頂 標識0.9km GG 0.9km FA 1.0km
山頂~お花畑 標識3.1km GG 3.2km FA 3.8km
お花畑~切通し 標識1.4km GG 1.3km FA 1.5km
切通し~水場 標識3.2km GG 2.5km FA 2.8km
水場~三ツ石山荘 標識5.2km GG 4.1km FA 4.4km
※ 補足
切通し~水場距離は切通し~網張温泉6.4k、水場~網張温泉3.2kから算定
水場~三ツ石荘距離は大松倉山の三ツ石荘1.3+犬倉山3.9を参考に
水場と犬倉山はほぼ同距離と推定して算定
なおFAの7回の距離を合計すると19.6kmになる。
ルートラボの距離合計は20.7kmで上記FAの合計と1kmほど差がある。
これは登山ルート中で寄り道した分などの差で具体的には下記の差。
駐車場~登山口150m、お花畑~御釜湖間750m、水場往復100m
登山データから分かる事
・GGとFAを比べると全ての区間でFAの距離が若干長い事
・登山口から山頂までは標識とGG、FAに乖離が少な目な事
・切通しまでは標識値とGG値が近似している事
・切通し以後の2区間は標識値よりGG値、FA値とも少なかった事
登山データから推測される事
・岩手山頂まで標識とGGの値が近い事から標識が50m単位測定値と推測
・切通し以降の標識値か何らかの理由で昔から不正確な値の可能性有
なお以前の記事でも書いたがGPSの記録自体にも誤差が生じる。
※参考: iPhoneの通信やGPS分析について
焼走りから岩手山頂までiPhoneには過去2回登山した記録が残っている。
H26.10.05 焼走り~山頂 8.1km (iPhone5・海外製で周波数問題有)
H29.09.21 焼走り~山頂 8.3km (iPhone6・同行者とゆっくり登山)
どちらもFAでの記録だが今回焼走り~山頂7.1kmなので1km以上差が有る。
前2回は多分モバイル通信をオフにして記録した値だったと思う。
今回の登山では最初にうっかりしていた事がある。
バッテリー節約のため通常オフにするモバイル通信をオフにし忘れていた。
登山途中に気付いてオフにしたが、何時オフしたか記憶は定かでない。
このため何処かで標識との乖離拡大の原因となっている可能性がある。
細々と書いてきた最後に不確実な話というオチになりお詫びします。
こんな話もある一例として軽く受け流して頂ければと思います。