遍路旅5日目・瀬戸内荘~高瀬橋下

5月13日(月)・遍路5日目
天気 晴(最高気温27℃)

07:30 瀬戸内荘・発
08:05 78番郷照寺
09:45 77番道隆寺
10:55 76番金倉寺
12:10 75番善通寺
13:00 74番甲山寺
13:50 72番曼荼羅寺
14:20 73番出釈迦寺
15:45 71番弥谷寺
17:25 マックスバリュ高瀬(80分)
18:50 高瀬橋の下・着

瀬戸内荘の朝食はバイキング。
食い貯めしたいが今日は過密計画のため朝食に時間はかけられない。
最近はゆっくり噛む食事を心掛けているが今朝だけは早食い。
7時に朝食開始して7時半には宿を出発。

少し腹に圧迫感があったがトイレせず出発を急いだら10分後便意到来。
更に朝食を急いで食べ過ぎた精なのか身体に痒みも出現。
便意と痒みの両方同時に感じる場合もあるのかと妙な事に感心する。

幸い最初に向かう郷照寺(トイレ)まで宿から3km、時間で40分。
何とかフンばって78番・郷照寺に辿り着き排便と納経を無事済ませる。
実はこの寺でこの日幾度か出会う遍路男性と最初の出会いをする。

郷照寺から道隆寺へ向かう途中で私の前を歩く男性に気付いた。
男性は途中神社に立ち寄ったため私は神社を通り過ぎて追い越した。
その後10分ほど進んだ地点で男性が私に追いついて来た。
歩きながら話をすると千葉県から来たお遍路さん。年齢は65歳前後?
千葉から徳島まで直通高速バスで来たそうだ。
お遍路は10回以上のベテランらしく逆打ち遍路は2回目。
今回は観光も楽しみたいとの事で今日は丸亀城や金比羅山も予定している。
道隆寺への途中で丸亀城が見える交差点で千葉男性と別れた。

今日も昨日と同様に晴天で暑い。
77番・道隆寺で無事納経を済ませた後、次の金倉寺に向かう。
昼前の市街地は日陰が少なく太陽の直射日光が容赦なく降り注ぐ。
日差しの厳しさに負け金倉寺直前の小さな公園の日陰で10分休憩。
その後76番・金倉寺で納経を済ませ次に向かおうとしたら千葉男性と再会。
私が休憩している間に丸亀城に寄り道して遅れた分を追いついたようだ。
千葉男性はこれから納経するため私は先発して次の善通寺に向かう。

善通寺へのルートでは少し道を間違えて多少遠回りルートを歩く。
それでも4kmを1時間で予定どおり歩き75番・善通寺に到着。
善通寺は空海の生誕地で高野山、東寺と並ぶ弘法大師三大霊跡の一つ。
記念写真を撮影しながら本堂に向かい歩くと千葉男性とまたまた再会。
彼の歩行速度が私より早くどこかで追い越されたのだろう。
何度も会ううちに互いに親近感を感じながら少し会話した。
彼はこの後金比羅山に向かうので「今日はお別れ」。
ただ明日以後再会するかもと互いにエール交換する。

3年前の順打ち遍路旅では何人かのお遍路さんと同じ方向に一緒歩きした。
2人の外人さんと歩いたり3日連続で男性お遍路さんと再会したりした。
しかし逆打ちは順打ちより格段にお遍路さんが少ないため今回は道連れはないと思っていた。
私は一人歩きで特に寂しさは感じないが他人との刹那の道連れ旅も刺激的だ。

この後も暑い中74番甲山寺、72番曼荼羅寺、73番出釈迦寺と順調に納経する。
今日は1日に8寺打つ過密日程だが残り一寺の時点で予定より1時間早い。
この日最後の71番弥谷寺はこの日唯一の山林の中腹にある寺。
近年の異常気象の影響か山中の道では一部竹藪が通路に覆い被さる所もある。
それでも歩行に支障はなく73番から約1時間歩き71番・弥谷寺に到着。
無事納経を終えた後は終点の野宿地を目指し山道を下る。

下山途中の16時過ぎに3人ほど上ってくるお遍路さんとすれ違う。
うち1人の年配男性お遍路さんから「弥谷寺に直進する道」か尋ねられる。
私が「弥谷寺に直進する。ただ今からだと納経時間に間に合わない。」
と答えると、年配男性は「途中の道の駅に宿泊する予定」との事。
「それならもうすぐですね。」と伝えて男性を見送る。
疲労の色が相当濃く時速2kmほどで上る年配男性に心でエールを送る。

気温が少し下がる夕方順調歩行し野宿予定地近くのスーパーに17時半到着。
スーパーで夕食と朝食を仕入れ、冷房されたスーパー店内で夕食を摂る。
その後、スーパーそばの高瀬橋の下に移動し橋の下でテント設営する。
テント設営途中に若い女性が近づいてくる。
私から「今日は」と挨拶すると女性も挨拶を返し「困っていないか?」と聞く。
私が「困っている事はない」と返事。すると、
「困っている人や悩みを抱えた人に日蓮宗の教えを伝導している」との事。
「何故ここに来たか」尋ねると橋の上から偶然私が橋下に下る所を見たとの事。
女性は私に「日蓮宗のパンフレットを受け取ってほしい」と差し出す。
橋の上から私を気遣い折角来てくれた女性の願いを無碍にできず受け取る。
女性は「パンフレットを受け取ってもらいとても嬉しい」と言い去って行った。
自分が知らない間に他人に見られている事を意識させられた出来事。

橋の下の寝床は最初は大きな問題は無いと考えていた。
しかし予想以上に橋上を通過する車の騒音が響き安眠できない。
更に昨日からの皮膚の痒みも改善しないため外用薬と内服薬を併用した。
何が原因で皮膚の痒みが悪化したのだろうか?
騒音も痒みも修行と思いつつ橋の下で弘法大師の気分で一夜を過ごした。

食事【朝昼】旅館食、ソイジョイ、ナッツ、人参 【夕】チキンカツ弁当、サラダ、ほうれん草、卵焼

歩行時間 8:00
歩行距離 35km
末尾には(旧)ルートラボと(新)Ridesのルート図を併載しました。

78番郷照寺と青ノ山(中央に千葉遍路男性)
遍路道から丸亀城跡を遠望(左歩道に千葉遍路男性)
77番道隆寺は眼なおし薬師如来
76番金倉寺(千葉遍路男性と再会)
75番善通寺五重塔(千葉男性と再々会)
74番甲山寺と甲山、幼少の空海が遊んだ?甲山は今は採石場?
72番曼荼羅寺
73番出釈迦寺の弘法大師が見守る町
71番弥谷寺の途中の竹林道
71番弥谷寺の空海が修行した岩窟
夕暮れの高瀬橋と橋下

四国遍路5日目ルート図(ルートラボ版)


四国遍路5日目ルート図(Rides版)

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