残雪期の南八甲田縦走 櫛ヶ峰(8合目)~駒ヶ峰~乗鞍~猿倉

経緯
4月22日(木)
前日の天気予報は晴。
急遽南八甲田登山を決めコース立案する。
当日の天気予報は最低気温5度、最大風速7m。
多少不安だが何とかなると考え車で出発。
運転中の空は青空。
だが八甲田方面には少し雲がかかる。
不安を抱え登山口の睡蓮沼に着く。

登山計画
南八甲田の山々をなるべく楽に多く登りたい。
睡蓮沼を出発して南八甲田4座を縦走する。
最初はなるべく平坦路を歩み櫛ヶ峯を目指す。
櫛ヶ峰登山後は尾根伝いに駒ヶ峯に登る。
駒ヶ峰からもなるべく最短で乗鞍岳を登る。
その後猿倉岳を経由し出発地点に戻る。

登山概要
睡蓮沼近くの雪壁の切れた地点から入山。
高低差の少ないルートで櫛ヶ峯を目指す。
開けた場所では少し風が強い。
今年6回の残雪歩きに比べ今回が最も堅雪。
日陰や風当たり等で所々で堅さが増す。
長靴壺足にとっては歩き易い。
だが傾斜があると滑り易い。
高度が徐々に上がるにつれ堅雪の割合が増す。
櫛ヶ峯の鞍部で前日の壺足歩きの足跡を発見。
足跡を辿る事で斜面を登る際の滑り防止効果。

一方で風は更に強まり出す。
吹きさらしの場所ほど風が強い。
櫛ヶ峯鞍部では(体感)約10mの風速。
櫛ヶ峯の北斜面を斜登するにつれ徐々も強まる。
高度1400m地点で風速(体感)約15~20m。
その場でしゃがみ込み少し逡巡する。
しかし直ぐ身体が冷え早めに下山を決断。
往路を引き返しながら今後の予定を悩む。
風下側斜面を上手く登ろうと予定どおり前に進む。

駒ヶ峰への尾根南側の風下を登り山頂手前に着く。
3人組スキーヤーと出会い来たコースを聞かれる。
櫛ヶ峯山頂手前で強風のため引き返した話をする。
彼らも想定済らしく様子見しつつ進むと話した。
更に山頂を進むと今度は高齢男性登山者と出会う。
私同様長靴壺足の彼とも少し立ち話をする。
互いに感想を述べ合う。
「多少の風は覚悟したがここまで強風とは予想外」
「北八甲田は残雪が少ないが南八甲田は北より多い」
彼は私よりも相当南八甲田を歩いている様子。
近年も旧道からヤブ漕ぎ約2時間で黄瀬沼まで歩いた。
私も過去に3度ほど黄瀬沼に向かった事がある。
内2度は到達したが3度目はヤブの辛さで断念した。

駒ヶ峰から乗鞍岳も夏はヤブだが積雪期は大丈夫。
風も櫛ヶ峰時点より弱まり何とか頑張れる。
雪質も極端な堅雪はなくなり滑る心配は薄れた。
乗鞍岳9合目付近は枝ヤブ密集地があり隙間を登る。
乗鞍岳山頂の木陰に隠れこの日初の長休憩昼食。
乗鞍岳下山時に高齢男性2人組スキーヤー到着。
彼らとも少し会話して私が先に下山。
その後下山途中で彼らに追い越される。
彼らは乗鞍・猿倉鞍部から猿倉温泉方面を目指す様。
私は猿倉岳に登り出発地点の睡蓮沼を目指す。

猿倉岳も夏はヤブ道だが積雪期は眺望が良い。
乗鞍、赤倉、戸来岳方面がハッキリ見えた。
その後は北八甲田を眺めながら下山。
傾斜の緩い場所を選び下る事で快適に下山できた。

感想
今回は強風の怖さと堅雪の注意を教えられた登山。
残雪期は天気に多少不安の有る場合は油断できない。
また強風や低温では雪は直ぐに堅くなり滑り易い。
私の様に手薄な装備の場合は兎に角無理は禁物。

登山写真
睡蓮沼から200mの雪壁の切れ間から入山

駒ヶ峰、櫛ヶ峰を望みながら進む

櫛ヶ峰目指し(前日?)踏み跡を辿る

強風に負けて櫛ヶ峰8合目で断念

駒ヶ峰(左)~乗鞍(右)は大丈夫か不安

駒ヶ峰目指し風下の南斜面を登る

駒ヶ峰山頂から大岳、小岳、高田大岳眺望

次に向かう乗鞍岳を眺望

乗鞍岳への登り坂で櫛と駒を眺望

乗鞍9合目では密集の枝ヤブ間隙を縫い登る

乗鞍岳山頂から十和田湖と戸来岳眺望

乗鞍下り坂から猿倉(手前)と北八甲田(奥)眺望

猿倉岳への登り坂

猿倉岳山頂から赤倉(左)~乗鞍(右)眺望、中央奥に戸来

猿倉岳山頂から北八甲田(大岳、小岳、高田、雛)眺望

沢筋を渡る

朝は3台だった駐車車両が7台

登山時間
07:47 睡蓮沼
07:51 カーブミラー入山
08:00 櫛ヶ峯コース285番指導標
09:39 櫛ヶ峰(8合目・1400m) (休2分)
10:19 駒ヶ峯 (休6分)
11:21 乗鞍岳 (休21分)
12:35 猿倉岳 (休4分)
13:18 睡蓮沼

歩行時間 5時間
歩行距離 16km

登山コース

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