みちのく潮風トレイル旅③ 最終日 [岩手]小石浜~吉浜

みちのく潮風トレイル旅No.3 最終日

令和3年9月26日(日) 岩手・小石浜~吉浜
天気 曇 気温 14~20℃

1.時間・距離・ルート

05:20 00km ① 恋し浜駅手前
05:30 01km ② 恋し浜駅
06:10 04km ③ 甫嶺駅
07:10 08km ④ 三陸駅~ド根性ポプラ広場 (30分)
10:00 18km ⑤ 吉浜駅
[上り標高計600m/下り標高計600m/歩時間4:10]
この区間はトレイル旅人に優しい区間に感じられた。
三陸駅前の休憩所「潮目」や古道の面影の羅生峠道は雰囲気が良い。
吉浜駅手前の「津波石」に向かう区間でヤブ道回避のため迂回した。
この日の最高標高は三陸~吉浜間の羅生峠の標高240m。
特別苦労する区間はなく時速4kmの通常速度でほぼ歩ける。

2.出来事

昨夜の寝床は恋し浜駅手前の小石浜の空地。
元々の駅名は小石浜駅だった。
地元の要望でブランドホタテ名「恋し浜」駅に改称。
現在は恋愛のパワースポットだとか。
昨夜は結局車は1台も通らなかった。

5時20分に空地を出発し10分歩き恋し浜駅に寄る。
駅にはトイレがあり水場も設置されている。
1日の利用者が何人ぐらいかは分らない。
恋し浜駅を後になだらかな登り下りの道を歩く。
恋し浜駅から3km、40分歩くと甫嶺駅に着く。
日曜日の早朝という事もあり静かな町歩き。

更に4km、1時間歩いて三陸駅に着く。
恋し浜や甫嶺に比べ三陸駅は少し大きい駅舎。
観光センターとの共同トイレを使わせてもらう。
ついでに水も補給する。
その後に駅前の大津波資料館「潮目」に立ち寄る。
東日本大震災のボランティア活動の記念施設。
タレント「シェリー」のボランティア写真もあった。
現在はトレイル旅人の休憩所としても利用できる。
「夜間使用は許可が必要」と連絡先が貼られている。
もしかしたら簡易宿泊もできるのかもしれない。

「潮目」から少し歩いた所にポプラの大木がある。
ド根性ポプラ広場と命名されている。
その広場に10人ほどの人が集まっている。
どうやら草刈り作業の打合せで集まったらしい。
私がポプラに近寄ると男性が話しかけてきた。
男「トレイル旅の人ですか?」
私「はい。このポプラは津波に耐えた樹ですか?」
男「唯一生き残ったポプラを保存し広場にしました」
 「元は酒屋のあった場所ですが市に寄託されました」
 「ポプラ保存を条件に広場として整備されました」
私「奇跡の一本松は復元ですがこちらは本物ですね」
 「復興のシンボルとして長生きしてほしいです」
男「駅前にある潮目にも是非立ち寄ってください」
私「先ほど立ち寄り見学してきました」
男「この先にある三陸大王杉も見て行ってください」
私「ありがとうございます」

ポプラ広場から石段を上ると県道に出る。
そこに「三陸大王杉」のモニュメントが建っている。
その奥に大王杉がある様だが何処なのか分らない。
また石段を登り結構な距離を歩くのかもしれない。
今日は最終日で青森に電車で帰る予定がある。
残念だがモニュメントを見るだけで先に進む。

羅生峠へ進むと旅人を励ます仏像があった。
この越喜来地区には旅人への温情が感じられる。
羅生峠の標高240mが本日の最高標高地点。
羅生峠を下ると最終目的地の吉浜地区に入る。
吉浜の津波石への分岐点で立ち止まり少考する。
本ルートはヤブ化が進み露の水滴が未だ残る。
帰りの電車の人目に付く様な汚い格好は避けたい。
遠回りして舗装道を歩き吉浜の津波石を見学する。
この津波石は東日本大震災で過去の埋没津波石出現。
先日の神の倉の津波石は今回の震災で生じた津波石。
同じ津波石と言っても由来が異なる。

あとは吉浜駅への道を進めば旅は終わる。
途中に「巌秀山正寿院」と言う曹洞宗の寺がある。
7月の宮城から旅を続けて沢山の曹洞宗の寺に出会う。
出会った寺が記憶する限り全て曹洞宗だった。
7月の旅で宿泊した漁師民宿の女将に尋ねた事を思い出す。
私「宮城を歩いて曹洞宗の寺がとても多いと知った」
女将「宮城はほとんど多くの寺が曹洞宗だ」
岩手に入ってもルート上で見た寺のほとんどが曹洞宗。
偶々かもしれないし県や地区により相当偏るのかも。

吉浜駅まで後5分ほどの時に徒歩旅人と出会う。
私「みちのく潮風トレイルの歩き旅ですか?」
彼「休みの日に区切り歩きしています」
私「お気をつけて頑張ってください」
前半の出会いのない一人旅から後半は出会い一気増加。
今日も津波石で遠回りしなければ出会わなかったかも。
旅とは予期しない出来事との出会いかもしれない。
吉浜駅に到着しみちのく潮風トレイル旅を無事終了!

3.写真記録

恋し浜駅(小石浜地区)

岩手県に鹿児島屋(製材業)

三陸駅に電車到着

三陸駅前の震災資料館「潮目」

タレントのシェリーも支援した

ド根性ポプラ広場のポプラの樹

樹齢80年のポプラが津波に耐えて生存

樹齢7000年の三陸大王杉

現物は拝まずモニュメントだけ拝見

羅生峠への道

旅人安全祈願仏像?

最後まで越喜来地区の温情を感じた

吉浜の津波石

昭和8年の津波石が一度埋没後、東日本大震災津波で再出現

吉浜津波記憶石「奇跡の集落」

巌秀山正寿院

宮城~岩手では曹洞宗の寺の多さを実感

トレイル旅人と出会う

無事の旅を祈ります

吉浜駅でトレイル旅終了!

4.ルート図

みちのく潮風トレイル旅③ 最終日ルート図(Google Map)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. appleberry より:

    みちのく潮風トレイルのゴール、おめでとうございます。
    ブログの記事を楽しみに、そして、いろんなことを知るために、ワクワクしながら読ませていただきました。
    1日の歩行距離にビックリさせられたり(私は20~25kmでヘロヘロです)、あっ、同じところで野宿してる!とウキウキしたり。ほんとうに楽しい内容でした。
    すてきなお話を、ありがとうございました。そして、これからも、記事の内容をたくさん参考にさせていただきます!!

  2. takenamik1 より:

    コメントありがとうございます。
    9年前に退職して自転車日本一周して以来、山歩きや徒歩旅を試行錯誤して続けてきました。今も試行錯誤しながらの旅です。
    自転車旅行、山歩き、徒歩旅では私以上のスピードで走ったり、登ったり、歩いたりする人も相当見かけました。
    その度に人は人、自分は自分と思ってマイペースで旅してきました。
    働きながら空いた時間に少しずつ旅する方も大勢見かけます。
    appleberryさんも無理せず自分のペースで旅を続けられる事をお祈りします。
    旅の話が参考になれば私も嬉しく思います。
    気まぐれで暫く記事を書かなくなる時も多いですが時間の空いた時にでもご覧下さい。
    感謝!!