北八甲田周回縦走~八甲田大岳・小岳・高田大岳・井戸岳・赤倉岳

1 経緯
日課のジョギングで早朝外出すると快晴。
空気が澄み素晴らしい景色の登山日和。
朝ランを済ませ自宅で天気予報を確認。
すると晴天だが山は約10mの強風予報。
昨年櫛ヶ峰で強風途中撤退がよぎる。
少考したが眺望の誘惑に我慢できず出発。
結果的に多少強風はあったが絶景を堪能できた。

2 登山概要
4月24日(日)に出かけた。
天気は晴れ。酸ヶ湯前の道路温度表示は15℃。
出発時の風速は3m前後の弱風で心地よい。
日曜のためスキーヤー等はいたが混雑はない。
ルートは八甲田大岳~高田大岳~赤倉岳縦走コース。
残雪期に酸ヶ湯~高田大岳まで行くのは今回初めて。
時間節約のため雪を利用しショートカットを多用。
今回歩いたコースの概要を記す。

・酸ヶ湯駐車場~八甲田大岳
酸ヶ湯から地獄湯ノ沢までは冬道ルートを進む。
仙人岱手前のヤブの切れ目で左折し距離短縮を図る。
所々に樹木がある所を避けて登ると右に樹林帯。
樹林帯の疎らな所を選んで抜けると夏道に合流する。
そこからは通常の登山ルートで山頂まで登る。
大岳山頂は空気が澄みこの日最高の眺望を堪能した。
ただ風が強く若干でも風下側に移動し小休憩する。
それでも長居できず10分ほど軽食休憩し出発。

・八甲田大岳~小岳~高田大岳
八甲田大岳からは最短ルートで小岳に向かう。
大岳のお釜の縁を回り東斜面から小岳鞍部に下る。
多少急斜面だが雪の沈み具合が良く速度抑制できる。
長靴滑降で短時間で鞍部に到達。
その後も残雪利用で雪斜面を登り小岳山頂を目指す。
9合目付近から雪が無くなり樹林帯に阻まれる。
そのため雪の残る北斜面に迂回し山頂に到着。
小岳からはほぼ夏道を辿って高田大岳に向かう。
ただ8合目付近の樹林帯で少し手こずった。
登山者の踏み跡を辿ったが樹木が結構密集していた。
樹林帯を抜けると砂利道が山頂まで続く。
樹林帯通過後は強風もあったが歩行に大きな支障は無し。
真新しい標柱の高田大岳西峰を通過し東峰で休憩する。
東峰ケルン陰で強風の風下に身を隠し約30分昼食休憩。

・高田大岳~井戸岳~赤倉岳
高田大岳からの復路は小岳北斜面をトラバースする。
大岳と井戸岳の鞍部を目指し最短ルートを歩く。
またアップダウンを極力避けて体力消耗を減らす。
鞍部の手前で谷を通過するがここも極力楽な道選択。
その後井戸岳から赤倉岳は夏道ルートを進んだ。

・赤倉岳~酸ヶ湯
赤倉岳の下りは最初は土道だが途中で雪道になる。
途中の雪原が表れ多少見通しの良い所で左折する。
ショートカットして毛無岱に向かう。
途中で宮様ルートに合流後はスキールートを辿る。
後は酸ヶ湯までスキールートを辿り周回を終えた。

・出会い
当日は八甲田大岳で1人、高田大岳で2人と出会った。
八甲田大岳の山頂で私の後に単独男性が到着した。
風が冷たい中半袖姿で到着し私より先に下山した。
高田大岳では8合目樹林帯で私が下る途中に出会った。
スキーを担いで登って来た初老男性2人組。
彼らから樹林帯を通れるか聞かれた。
「スキーを担いで樹林帯を抜けられるか多少心配」
「まあ多分大丈夫ではないか」と答えた。
彼らが無事山頂に到着できた事を祈るしかない。
それにしてもスキーを担ぎ雪のない山頂を目指すとは!
その頑張りに敬意を表しました。
その他複数のスキーヤーや登山者を20人ほど遠方目撃。

・天候と眺望
心配した強風は多少キツ目の時もあったが想定内。
八甲田大岳山頂や高田大岳山頂周辺で風が強かった。
ただ歩き難いほどの強風は無く歩行可能範囲だった。
それ以外では地形や樹木に遮られ強風は感じなかった。
午前中は特に快晴の空で遠方まで見渡す事ができた。
戸来岳や岩手山は今までで一番良く見えたと思う。
昼頃から微かにモヤが出たがそれでも遠方も見渡せた。
運にも恵まれ最高の眺望を堪能できた一日になった。

3 感想
高田大岳を含め全長約17kmを約7時間の縦走は上出来。
(紛失物捜索区間を除いた実質は約16km、約6時間半)
一方で今回は軽アイゼン(チェーンスパイク)の装着で大失敗。
4日前南八甲田縦走も長靴に軽アイゼンで歩き通した。
その時履いたカミック防寒長靴のインナーがボロボロ。
このため今回は別の防寒長靴を使った。
だがこの長靴の靴先が独特の幅広タイプ。
軽アイゼンを装着したら入ったので大丈夫と思った。
しかし実際に登山で歩いたら靴から2度脱落した。
1度目 八甲田大岳山頂から小岳鞍部へ向かう途中
2度目 井戸岳山名標識前後
アイゼンが外れた際に気付かず後で気付き引き返した。
1回目は見つけられたが2回目は見つけられなかった。
軽アイゼンは無理に装着しても外れる可能性がある事を学んだ。

4 山歩き写真
酸ヶ湯温泉関係設備?の脇を通過

快晴で気温は10℃ほど弱風の穏やか天気

先行のスキーヤーは右斜面に進んだ

岩木山や白神山地の眺望も超クッキリ

自然の造形美、氷の競演

樹林帯を通過すると夏道ルートに合流

鏡沼は未だ雪の沼

八甲田大岳山頂着。風速約10mで少し寒い

青森市内の眺望良好。遠方には北海道も?

南の乗鞍岳の奥に岩手山。赤倉岳の奥に戸来岳

この時間帯の眺望が最高

大岳から短縮ルートで小岳を目指す

途中で本日1回目の軽アイゼン紛失捜索

大岳と小岳の鞍部を通過

小岳山頂着。山頂周辺は雪解け進む

山頂手前でルート探しに少し手間取る

小岳から高田大岳への途中に小クラックあり迂回

小岳と高田大岳の鞍部から高田を眺望

山頂周辺は雪解けが進む

高田東峰ケルン陰で風除け昼食休憩30分

東の雛岳の更に遠方には小川原湖も眺望

南東には八戸市内や階上岳も見えた

高田西峰通過。小岳と大岳の奥に岩木山

未だ眺望良好だが白神が薄れ始め

小岳の北斜面を抜け八甲田大岳と井戸岳の鞍部へ向かう

なるべく緩斜面のトラバースコースを探し進む

小熊の足跡かしら?真新しい感じ…

緩斜面トラバースだけど滑らない様気をつける

井戸岳手前の小雪壁を登る

大岳避難小屋と飛行機雲

井戸岳山名標識

この後本日2回目の軽アイゼン紛失捜索

赤倉岳の祠と青森市内・陸奥湾遠望

赤倉岳の残雪の光と影と青森市遠望

赤倉岳の下り道は途中まで残雪無し

途中の残雪斜面からショートカット道へ

宮様ルートに合流

4日前縦走した櫛ヶ峰と横岳がクッキリ

オオシラビソ(青森トドマツ)の先端が格好いい

正面に櫛を眺め酸ヶ湯に下って縦走終了

5 歩行のデータ
北八甲田周回縦走の時間経過
07:30 自宅・自家用車発 (45分)
08:17 酸ヶ湯公共駐車場・登山出発
08:46 地獄湯ノ沢冬道出入口
08:55 南八甲田展望所
09:01 地獄湯ノ沢
09:06 銚子の首
09:10 ショートカット分岐 (5分)
09:52 鏡沼 (1分)
09:58 八甲田大岳 (休11分)
10:15 紛失物捜索(1回目・15分)
10:55 小岳 (休1分)
11:12 高田大岳と小岳鞍部の分岐
12:00 高田大岳 (休30分)
12:50 高田大岳と小岳鞍部の分岐
13:39 大岳避難小屋前分岐 (1分)
13:43 井戸沼
13:58 井戸岳の山名標識
14:00 紛失物捜索(2回目・15分)
14:20 赤倉岳 (1分)
14:29 赤倉岳分岐
15:03 毛無岱分岐
15:38 酸ヶ湯温泉・登山終了
16:40 自宅・自家用車着(45分)

歩行時間 6:30 (休憩40分・紛失捜索30分除く)
歩行距離 16km (紛失捜索1km除く)

北八甲田周回縦走のコース

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