南八甲田周回縦走~逆川岳・横岳・櫛ケ峰・駒ケ峰・猿倉岳

1 経緯
昨年残雪期の櫛ヶ峰登山は強風で登頂を途中断念。
今年は是非とも昨年のリベンジをしたい。
更に未だ未踏の逆川岳~横岳も縦走してみたい。
そこで酸ヶ湯~逆川・横・櫛・駒・猿の周回を計画。
本来は城ヶ倉大橋から逆川を目指すのが一般的。
今回は距離短縮のため酸ヶ湯から直接尾根を目指す。

2 登山概要
4月20日(水)に出かけた。
天気は晴れ。気温は5~10℃程度。
風速3m前後の弱風で心地よい風。
早朝氷点下だったらしく雪質は最高。
表面が適度に柔らかく壺足は余り雪に沈まない。
(長靴で5cmぐらい沈む)
少しガス気味で遠方眺望がモヤるのが唯一残念。
今回歩いたコースの留意点を記す。

・酸ヶ湯駐車場~逆川岳
最初は酸ヶ湯から城ヶ倉渓谷を目指して下る。
傾斜の緩い所を選び下りたが若干改善余地アリ。
城ヶ倉渓谷への最後の下りが少し急傾斜だった。
少し手前で迂回した方が良かったと思われる。
城ヶ倉渓谷は川幅平均4m、水深平均30cmほど。
長靴を脱いで素足で徒渉した。
なるべく浅瀬を選び大石に足を乗せ徒渉する。
ただ沢の中央付近では膝下まで水に浸かった。
水の流れは極端に速くはないが多少踏ん張った。
安易に足を動かすと流れに負けそうに感じた。
城ヶ倉渓谷を渡った後は尾根へと進んだ。
平均斜度は30度ほど所により40~50度の急傾斜。
急傾斜地や細い尾根では雪が崩落していた。
尾根上の一部は雪が消えヤブの場所もあった。
そこで残雪へ歩を進めると雪崩落斜面に出会う。
雪の崩落跡と周囲の樹の枝に掴まり登る。
何とか尾根に取り付く事ができたが相当緊張した。
あとで振り返ると尾根脇の谷側の方が登り易そう。
その後は尾根伝いで逆川岳まで問題なく到達。

・逆川岳~横岳~櫛ヶ峰
横岳は山頂マークが低い地点に有り途中で止めた。
横岳最高標高点通過後は櫛ヶ峰目指し鞍部に下る。
雪質良好で長靴のまま滑り下り短時間で鞍部到着。
鞍部の先ではこの日初めてスキーヤーと出会った。
横岳から櫛ヶ峰まで3kmだが快調に1時間余で登頂。
櫛ヶ峰登頂時は私1人だったがその後15分で10人登頂。

・櫛ヶ峰~駒ヶ峰~猿倉岳
櫛ヶ峰から駒ヶ峰はとても歩き易く45分弱で到達。
駒ヶ峰から猿倉岳間も全く問題なく30分余で到達。

・猿倉岳~酸ヶ湯駐車場
猿倉岳から下りは途中まで昨年と同じコースを歩く。
昨年は睡蓮沼を目指したが今年は酸ヶ湯に向かう。
なるべく急傾斜を避け緩斜面を下り歩く。
酸ヶ湯までも平坦地の多い雪原歩きが心地良い。
八甲田ホテルまでアト少しで川幅2mほどの沢が出現。
ルートを迷ったが最終的に沢上の雪庇を渡り進んだ。
雪庇前後も少し調べたが渡れそうな所は見当たらず。
沢の一部に倒木が横たわる場所もあった。
しかし両岸の雪壁が高く登り下りが難しそう。
沢を渡った後は問題なく八甲田ホテルに到着できた。

3 感想
今回は取りあえず無事周回縦走できて良かった。
だがルート取りで課題が残った。
城ヶ倉渓谷は水量と水流で徒渉の難易度が変わる。
今回はあまり問題なかったが水量が多いと心配。
城ヶ倉渓谷徒渉後の登りでは尾根道は残雪次第。
残雪が多い時は良いが雪解け期は雪崩やヤブ化が進む。
そうなると尾根ルートは困難度が増す。
寧ろ谷ルートが良さそうだが歩かないと難易度不明。
後は最後の八甲田ホテル手前の沢の越え方の問題。
沢の手前で無理せず国道へ向かう方が良いかも。
最終的には残雪の量次第での判断と思われる。
来年以降機会があれば再挑戦したいと思う。

4 山歩き写真
キャンプ場道路脇の雪壁上を進む

湯煙りたなびく沢を下り城ヶ倉渓谷に出る

長靴を脱ぎ素足で徒渉

尾根筋の登り始めは良かった

尾根脇を進むと雪面崩落に出会う

雪崩落斜面脇の枝に掴まり尾根に登る

尾根筋を振り返る

下には城ヶ倉渓谷で北八甲田眺望

所々山肌が見える尾根筋を進む

右手に逆川岳を見ながら登る

もう少しで逆川岳山頂

逆川岳山頂(右端に山頂標識)から横岳眺望

左遠方に櫛ヶ峰を見て手前横岳を目指す

横岳最高地点から櫛ヶ峰へ

櫛ヶ峰までのルートを眺望

下山を終えた横岳を振り返る

カキ氷状の雪を踏みしめ櫛ヶ峰へ

櫛ヶ峰山頂は奥の方

スキー跡や踏み跡が山頂まで続く

櫛ヶ峰山頂到着。左に横岳、右に北八甲田

スキーヤーや壺足登山者も到着

モヤに霞む十和田湖(中央右)

櫛ヶ峰北東斜面を滑り下り駒ヶ峰へ

櫛ヶ峰を振り返る。中央に滑降スキーヤー、右に登坂スキーヤー

駒ヶ峰山頂へ。右手に乗鞍岳

駒ヶ峰山頂から十和田湖方面眺望。櫛ヶ峰よりも少しだけモヤ薄れた

猿倉岳へ東進する。奥に北八甲田連峰

猿倉岳山頂のクラックと乗鞍岳。左奥に戸来岳

北八甲田連峰の眺望

雪の消えた湿地帯を右に巻いて進む。奥に横岳

正面の雪壁を右に巻いて進んだ。奥に横岳

沢地点のルート取りに悩む。運良く沢上の雪庇を通過

八甲田ホテルの駐車場脇に到着

地獄沼

20km、8時間の周回縦走終了!

5 歩行のデータ
南八甲田周回縦走の時間経過
06:55 自宅・自家用車発(45分)
07:44 酸ヶ湯公共駐車場
08:25 城ヶ倉渓谷の徒渉 (20分)
10:08 逆川岳 (1分)
10:16 くの字湿原
10:45 横岳
11:54 櫛ヶ峯 (休18分)
12:56 駒ヶ峯 (休12分)
13:28 ニセ駒
13:41 猿倉岳 (1分)
14:16 櫛ヶ峯コース 285番 指導標
15:33 八甲田ホテル
15:42 酸ヶ湯公共駐車場
16:30 自宅・自家用車着(45分)

歩行時間 7:06 (休憩計52分除く)
歩行距離 20km

南八甲田周回縦走のコース

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