四国遍路旅 19日目
令和4年6月2日(木) 内子~明神
天気 晴 気温 16~28℃
1.旅の時間経過・距離
03時30分 起床
05時25分 内子町山間道路脇・発
07時50分 鴇田峠
08時50分 44番・大寶寺 (20分)
11時25分 古岩屋荘
12時10分 45番・岩屋寺 (50分)
15時25分 千本峠
16時30分 ドラッグセイムス(20分)
16時50分 ローソン久万高原(20分)
18時15分 レストパーク明神・着
歩行距離 42km
歩行時間 11時間00分(休110分除く)
[上り標高計2100m/下り標高計1800m]
2.遍路道の概要
お遍路中で最も高低差の多い道かもしれない。
出発して先ず標高300mから鴇田峠800mまで登る。
その後久万高原町まで一端300mほど下る。
大寶寺まで100m登り更に峠越えで150m登る。
一端峠を下って峠御堂トンネル脇に下りる。
その後は県道12号又は脇道の遍路道を歩く。
古岩屋荘を通過し県道210号から岩屋寺に分岐。
標高440mから560mまで120mの急坂を登り寺到着。
岩屋寺の後は周回ルートで山に登り標高760mへ。
最高標高到達後は下り道で往路に合流する。
その後県道12号から遍路マーク・千本峠に向かう。
【遍路マークがあったがこの道を歩くのは不適】
千本峠から再度県道12に合流後は久万高原町。
久万高原町内以降はレストパーク明神まで緩い登り道。
3.出来事や感想
野宿した山中で夜間に車の音は全くなかった。
ところが起床した3時半に1台の車音が聞こえた。
野宿した脇道ではなく本道(県道)を通る車の音。
朝の起床時に朝露を心配したが全く濡れていない。
ホッとして朝食した後はテントの撤収を急ぐ。
道端での野宿は車の心配があり早めに発ちたい。
急いで撤収作業し5時25分に野宿地を出発。
歩き始めて10分ほどすると民家が現れる。
道沿いには芝生地もあり野宿に良さそうに思う。
更に10分ほど進むと集落が増え消防団分団詰所。
お遍路マーク付きトイレがあり向い側にはバス停がある。
こちらも野宿できそうな場所に感じた。
昨夜の野宿地から20分ほどで余り遠い距離ではない。
事前に調べていればここを野宿地にしたと思う。
その後舗装路から分岐して山道に入る。
山道の草むらには朝露の名残が見られる。
昨夜の野宿地の朝露無しとどこが違うか考える。
昨日の野宿地は枯葉の上にテントを張った。
生きている葉は呼吸するが死んだ葉は呼吸しない。
朝露の発生は生命の証なのではと考える。
舗装した場所で野宿しても朝露には出会わない。
この日も天気が良く暑い中の道歩きが続く。
ただし森林の中の道が多く日陰が多いのは助かる。
ただ山道は時間を要する上に今日も長距離歩行予定。
ゆっくり休憩する余裕がなく極力歩きに専念する。
8時50分に44番・大寶寺の少し長い石段を登る。
ここは次の45番・岩屋寺の大変な道のりの序章。
納経を終えて少し休憩し息を整えて次に向かう。
大寶寺からは一端峠を越えトンネル脇に下り舗装歩き。
所々で舗装の県道から脇道の遍路道歩きを繰り返す。
県道と脇道の遍路道は距離はほぼ同じ。
ならば県道を歩くより気分替えで遍路道を歩きたい。
ところがエンマ堂遍路道の先で思慮が足りなかった。
軽い気持ちで県道から遍路道に進んだ道が起伏の多い道。
当初は往路は舗装路で復路を遍路道にする予定だった。
ただ結果的にはへんろ道保存協力会地図どおり歩行した。
45番・岩屋寺の石段は44番・大寶寺の数倍長い石段道。
石段の登り道はザックの重さが特別に辛い。
途中でザックを預けられたら嬉しいが今回は無理。
何とか岩屋寺の納経を終えた後は長めの休憩。
足の冷却ケアをしながら昼食と水分を補給する。
50分の長い休憩で体力を回復し山越え道に向かう。
往路と異なる周回ルートで山越え後に往路に合流する。
往路合流の少し手前で女性単独旅人と擦れ違う。
少し伏し目がちで挨拶もなかったが外人と思われた。
数年前までは外人も沢山見かけたが今回は珍しい。
外人女性がお遍路に魅力を感じてくれる事は嬉しい。
往路合流後に再度起伏の多い遍路道を辿る。
その後県道を歩行していた時に遍路道印が目に入る。
高野の道とあり距離1.2kmの表示。
スマホ地図を確認すると久万高原町に抜けられそう。
高低差のある道は多少キツいが行ってみたいと思う。
高野に進路変更し少し歩くと草刈り男性に出会う。
男性から「峠までもう少しだから頑張って」とエール。
遍路道は多くのボランティアで維持される事を実感。
しかしその後が大変だった。
峠を越えてもその後の進路がはっきりしない。
遍路道マークは減り道は徐々に草ヤブ道になる。
仕方なく道なりに進むと町方面から遠ざかる。
止むを得ず高野展望台に向かいその後舗装路を進む。
結局相当大きく迂回して県道12号に合流できた。
軽い好奇心が結果的に大きな時間ロス歩行に繋がった。
予定を1時間以上超過して町中の店で食料調達する。
その後約1時間歩いてレストパーク明神に到着する。
当初計画は更に先の山道途中の東屋で野宿の予定。
しかし既に薄暗くなっており山道歩きは避けたい。
計画未達成分は明日頑張る事にして今日はここまで。
レストパーク明神は道沿いの東屋だが車通行量が少ない。
どうやら多くの車は手前の分岐で三坂道路を進むらしい。
広い東屋の片隅にテントを設営する。
後は余り人が訪れない事を願うだけ。
幸い夜間1度ほど人が訪れた気配を感じただけで済む。
予想以上に静かな環境で就寝する事ができた。
4.写真記録
徒歩開始10分ほどで空地と民家が現れた
更に15分ほど先には消防分団トイレ(左)やバス停(右)
お遍路野宿利用も可能と感じた
昨日見た交通規制の箇所と思われる所を通過
下の道が車道で上の道が遍路道
途中で水場も現れた
鴇田峠に向かう山道の遍路道
鴇田峠道の最高標高800m
国道33号の久万郵便局脇を通過
道の先に見える林の中に寺がある
44番・大寶寺への最後の坂道
44番・大寶寺の本堂
峠御堂トンネル脇への下り道
エンマ堂遍路道を進む
不思議な名前?
途中で見上げた古岩屋
古岩屋トンネルを抜ける
45番・岩屋寺への坂道で見た蛇…ヒバカリ?
少し大きくて怖そうだったが、蛇の事は無知…
参道に並び立つ地蔵の大群
地蔵の大群と見上げる先に聳える古岩屋
45番・岩屋寺の本堂と巨大な岩屋
梯子を登れば修行場
岩屋寺の先の山奥にある修行場「せり割行場」
許可無く立ち入り禁止
外人女性お遍路さんと擦れ違う
高野に向かう道に進む
軽い気持ちで進路変更したら大変な目に…
草むら道で草刈り男性と出会う
この後に道がよく分からなくなった
高野展望台分岐路に出た後舗装路を下る
ドラッグストアとコンビニで食料調達
18時過ぎで20℃の国道440号を直進
レストパーク明神の東屋でテント野宿
5.ルート図
四国遍路旅 19日目ルート図(Google Map)