5月26日(木) 18日目 39番延光寺

天気 雨

今日で高知の寺打ちは最後。
明日からは愛媛の寺打ちになる。
高知は「修行の道場」と呼ばれる。
ちなみに、徳島、愛媛、香川は其々、発心、菩提、涅槃の道場と呼ばれる。
今日の私は高知での修行の総仕上げを行うことになった。

今日も昨日に引き続き雨の一日。
昨日は朝から雨が強かったが、今日の朝の出発時は霧雨程度。
昨夜から雨が弱まり、今日は徐々に天気が良くなる様に感じた。

出発早々古くからある遍路道と新しい道の分岐点に出会った。
古くからの遍路道は月山神社を経由するルートで、新しい道は国道321ルート。
新しい道のほうが距離が短く楽に行けるように思われる。
しかし遍路道でも距離に大差はないように思われ、遍路道に呼び込もうとする多数の標識に誘導されるように私は遍路道の方を選んだ。
この遍路道がなかなか手強かった。

遍路道を進み間も無くすると登山道のような遍路道になり登り下りを繰り返す。
分岐地点から約1時間ほどで月山神社に着いた。月山神社参拝後もアップダウンのある登山遍路道が続く。
この道には地元の小学生が作った多数の励ましメッセージ標識があり、徐々に体力を消耗する中、心を癒してくれる。

徐々に雨脚が強まり道に堆積した落ち葉が濡れ、それに足を滑らせ今旅行中初めて転倒した。
登山遍路道が終わると赤泊の浜という海岸沿いに出た。濡れた多数のゴロゴロ石の中を進む際に2度目の転倒。
更に海岸沿いに出る直前にあった標識に惑わされ、砂浜と石コロだらけの海辺に標識は見当たらず進む道が分からない。
道迷いしながらも何とかスマホの地図アプリを頼りに進むべき道を見つけた。
最終的に国道321号ルートの道と合流したのが分岐地点から3時間後。距離的には約1.5倍、時間的には2倍以上要したと思う。

雨脚はますます強まり道脇は川の様に雨水が流れ、もはや全身ずぶ濡れで靴の中に水が入るのも構わず水溜りを進む。
昨日と同様、昼頃に道の駅に到着。
軽食休憩していると多少雨脚が弱まる。
昨日と同様、靴を脱ぎ足が水フヤケしない様に靴下の水を絞る。
休憩を終え出発しようとしたらまた雨脚が強まってきた。構わず出発すると靴の中は直ぐに雨水でズボズボ。

それでも13時過ぎから徐々に雨脚は弱まる。
すると今度は足先に若干痛みを感じてきた。何となくマメが出来たのが破れた様な感じ。チョット歩きにくい。
確か般若心経では「痛み苦しみは全て幻想」と教えていたような…
足の痛みも幻想と思うようにしたら徐々に痛みも気にならなくなった。

しかし39番延光寺まで長い。
最初のルート選択の影響が祟り、延光寺に到着したのは16時を過ぎた。
何とか延光寺を打ち、ホッとして本日の宿に向かう途中、今日の宿は素泊まりなので何処かで食料を調達と思っていたらお遍路さん歓迎の新鮮市場の看板。
フラフラ立ち寄り物色していたら、夕方からのタイムセールが始まり弁当類が半額に。これは買うしかないと晩と朝用に弁当2個とトマトときゅうり、締めて785円分を購入。

ラッキーだったと思ったのも束の間。
購入したレジ袋の重さ約2kgを抱えて宿のホテルまで約7kmの道のりが残っていた。
長い道のりを「この道はきっと幻想だ」と思いつつ歩いた。
買い物後、宿に到着までの1時間半が高知での最後の修行となった。
本日の歩き遍路さんとの出会いは1人。


霧雨の小才角休憩所を出発


遍路道と国道の分岐にあった標識


遍路道に入るとカニがお出迎え


子供達の励ましの標識


月山神社で参拝


赤泊の浜の手前で戸惑った標識。
400m先にあるのは?


石コロだらけの赤泊の浜を進む


道迷いした時に助けられたスマホのアプリ
点線で示された本来の道から外れたのが分かる


昼休憩した道の駅大月


延光寺に向かう最後の遍路泥道


やっと着いた延光寺


買い物に立ち寄った新鮮市場


やっと着いた今日の宿アバン宿毛

05時50分 小才角休憩所を出発
16時10分 39番延光寺に着
18時20分 ホテルアバン宿毛に着

歩行時間 11時間00分
歩行距離 48km

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