人々は好き嫌いで様々な判断をする。
つい最近はトランプが次期米国大統領になった。
その前には自民党が衆議院選挙で敗れた。
大谷翔平の活躍はニュースで連日報道される。
松本人志やジャニーズはファン支持が今も続く。
トランプは自己愛が強い自国第一主義者。
だから基本的には自国以外の物を敵対視。
トランプは日本も嫌うが安倍さんは例外。
トランプに親しく接した安倍さんは友人扱い。
つまり自分に好意的な人や物に好意的反応をする。
一方で自分が嫌う人や物には嫌悪感露わに対応する。
それが不法移民やイスラエル敵対国や白人以外人種。
トランプは米国人の不満代弁者として支持された。
今回の衆議院選挙は一言で言えば自民党が嫌われた。
大谷翔平は日本人の誇りとなり連日報道の主役。
松本人志の性加害疑惑では多くの人から信用を失う。
だが一部の熱心なファンは今も松本人志復帰を願う。
ジャニーズの問題では今も被害者を責める人がいる。
ジャニーズの熱心ファンは被害者を敵の様に思う。
人は様々な判断を好き嫌い感情で決める事が多い。
私の好き嫌い感情について思い出から話し始めたい。
1 私の病院に対する複雑感情
私は病院に行く事を出来るだけ避けている。
勿論病院は重要であり医者看護師には敬意を払う。
一方で病院に関しては忘れ難い嫌な思い出がある。
私は高校時代に引っ越して間もなく風邪を引いた。
転居先近くの病院を調べ初体験の病院で受診した。
私は幼少から風邪を引けば必ず扁桃腺が腫れた。
この時も扁桃炎で高熱が出ていたと思っていた。
ところが初体験の病院ではただの風邪と診断された。
扁桃炎対策が一切されず高熱は一向に下がらない。
2日経過後も熱が下がらず遂に入院する事になる。
点滴等をしても下熱せず病院を転院する事にした。
転院先病院で扁桃炎診断を受け赤チン処置&注射。
翌日には高熱は一気に下がり溜飲を下げた。
私の父は腎臓病から人工透析し67歳で亡くなった。
透析を続け一年以上経た頃から苦痛が出始めた。
苦痛緩和のため医者は精神薬等を処方し出した。
精神薬等は年々数や種類を増していった。
薬の増加により父の言動や挙動は不安定になった。
酷い時には夢遊病者の様になる事もあった。
苦痛は本人しか分からず家族は何も助けられない。
私の叔父も90歳で腎臓を患い人工透析を選んだ。
しかし人工透析手術の数日後に息を引き取った。
私の病院に関する嫌な思い出は他にも幾つかある。
小学時代頻繁に歯科通院していた頃一度転院をした。
歯科治療期間が長過ぎて短期治療可能医院を試した。
だが1回の治療費が高額過ぎて2回で通院を止めた。
20代の筆記障害では不適切診断で6ケ月無駄治療した。
40代の風邪の時は下熱治療のみで治癒が長引いた。
60代の皮膚炎は原因が分からず炎症抑制のみの治療。
病気の因果関係解明は難しく医者を非難はできない。
医療情報も日々更新されるため知識習得も一苦労。
そんな状況で毎日大勢の患者を診察する医者は大変。
病院には敬意は持ち最後は自己責任しかないと思う。
最終判断の責任は己と思う。
病院を好きか嫌いかで問われれば嫌いな事は確か。
しかし嫌いだが頼りにせざるを得ない所でもある。
言わば嫌いでも仕事上仕方なく付き合う人と似てる。
2 スポーツ観戦時の複雑感情
私は少年期はテレビのスポーツ観戦に熱中した。
幼少期は祖母の影響で相撲観戦が好きだった。
大鵬VS栃ノ海の一戦は蔵前で祖母・叔父と観戦した。
小中学校時代はボクシングのTV中継に熱中した。
大場政夫の派手なボクシングにはとても興奮した。
大場政夫の急死時は身内同様にショックを受けた。
その後もオリンピックや国際大会などはよく観た。
現在はスポーツ中継を熱心に観る機会は減った。
それでもスポーツ中継を楽しみに観る事はある。
多くの人と同様に私も贔屓のスポーツ選手がいる。
やはり地元(青森)出身や日本選手には思いが強い。
当然だが贔屓選手が勝てば嬉しく負ければ悔しい。
対戦する相手に対しては負けてほしいと願う。
例えば競技で敵が反則したら敵を強く非難する。
だが味方が反則した時は味方を庇って同情する。
先日まで全米野球ワールドシリーズがあった。
大谷や山本がいるドジャーズが4勝2敗で優勝した。
最終戦はドジャーズ劣勢だったが相手がミス連発。
特に主砲ジャッジの外野フライ捕球ミスは大失策。
ジャッジは大谷の最大ライバルであり好敵手。
その後大谷はジャッジに最大源の気遣いエール。
※[参考]大谷翔平にしか送れない応援メッセージ、
ジャッジへの言葉~JBpress記事 2024.11.13
ただ大谷応援の際はジャッジの不振を願っている。
ジャッジの事を少し知った今はジャッジを尊敬する。
私のスポーツ熱が以前より低下したのは心の問題。
自分が好きな人を応援し対戦相手の負けを願う。
でも実際は贔屓の選手も対戦相手も私と無関係。
でも一方の勝利ともう一方の敗北を願ってしまう。
何故全く面識無い人に極端な差別感情を持つのか?
今もウクライナやパレスチナで戦いが続いている。
多くの人同様に私もウクライナやパレスチナに同情。
勿論戦争とスポーツには大きな違いがあると思う。
ただ一方で敵味方の差別視する所は共通点を感じる。
スポーツは勝ち負けを競う事で興味が倍増する。
スポーツ観戦は好きな選手を応援して高揚する。
好き嫌いの気持ちが少ないほど高揚感も感じない。
好き嫌い感情を煽るスポーツ競技に怖さを感じる。
3 ファン心理
今年は芸能スキャンダルが多発した年だった。
ジャニーズの故人の最高権力者の性加害問題。
宝塚歌劇団のパワハラ・イジメ・自殺事件。
松本人志の性加害疑惑。
芸能スキャンダルでは世間とファンが対立する。
世間はスキャンダル当事者に批難が集中する。
一方でファンは批難が大きいほど同情が集まる。
あくまで私の個人的な推測をすると、
ファンとしては組織や芸自体は無関係と考える。
個人の罪は問われても組織や芸は別と考える。
問題を起こしたのは個人なので組織・芸は無関係。
だから組織や芸自体は存続して欲しいと願う。
だからジャニーズや宝塚自体は存続してほしい。
松本人志が個人でした事と芸は別々にしてほしい。
松本人志の芸自体はこれからも続けてほしい。
ファン心理はあくまで自分の希望を主張する。
その際には傷付いた相手の事はほぼ考慮されない。
ファンは好きな人の事を最優先で考えようとする。
今後も好きな人のファンで居続けられる事を願う。
ファンでない人はファンの気持ちに同感し難い。
スポーツ観戦の心理も芸能ファン心理と通じる。
敵と味方を区別して見て味方の気持ちにのみ同化。
敵の心情まで考慮する事はとても少ない。
更に激化すると相手(敵)への憎しみに繋がる。
4 冤罪を生む社会、厳罰を求める社会
今年は袴田事件の冤罪確定が大きな注目を浴びた。
袴田事件では逮捕から58年後に袴田さんの無罪確定。
大川原化工機事件では無実証明前に死去した人もいた。
そして最近では福井中学生殺害事件が注目されている。
※[参考]38年前の福井中学生殺害で再審認める
NHK NEWS WEB 2024.10.23
袴田、大川原、福井の3事件共本人は当初から関与否定。
だが警察や検察は意地でも有罪にしようと画策する。
結果的に無理矢理証拠らしき物が捏造される。
大川原化工機事件では警察官が組織内問題を指摘した。
※[参考]冤罪事件で内部告発した警官~ABEMA TIMES
ここにも人が好き嫌いに基づき判断する悪例がある。
警察や検察は疑わしい人を初めから問題人間と見る。
謂わば問題人間(嫌いな人)は悪事をすると決めつける。
そして嫌いな人を絶対に犯人にしようと追い詰める。
それは警察・検察だけに限る話ではない。
20年以上前に「和歌山毒カレー事件」が発生した。
被告の林真須美はH21年に最高裁で死刑が確定している。
私はこの事件は既に遠い過去の話と思っていた。
ところが今現在和歌山地裁に再審請求手続きされている。
※[参考]林真須美死刑囚の再審請求を和歌山地裁が受理
読売新聞オンライン 2024/2/20記事より
※[参考]映画「マミー」は林真須美の犯人に疑いを抱く。
JBpress記事 2024.8.2
私達は自分以外の事に関しての真相を知る事は難しい。
身近な他人の事は印象や会話や伝聞で判断する。
縁遠い他人の事は主に報道でしか判断するしかない。
そして報道で悪い印象が一端固定化すると変更し難い。
和歌山毒カレーでも私は報道を信じ悪者と決めつけた。
何時しか見知らぬ人に好意や嫌悪の感情が固定化する。
だがよく考えればとても少ない情報量で判断している。
少ない情報で判断する事は本来は非常に危うい事と思う。
少ない情報の中に歪曲があれば即判断ミスに繋がる。
5 アメリカや日本の権力者の好き嫌い
アメリカの大統領選挙ではトランプが次期大統領決定。
私はデマを言い感情を爆発させるトランプが大嫌い。
トランプは自分が正しく反論意見は全て間違いとする。
今回の選挙でも現在の問題は全て現政権の失策と言う。
だがトランプ発言には急所を指摘している事も多い。
ハリスは大統領になれば物価高騰対策を行うと言う。
だが副大統領なら今直ぐ対策しろとトランプは正論。
移民問題もハリスが担当していてもほぼ無策だった。
つまりハリスは副大統領としての実績はほぼ無し。
それが大統領になれば出来ると誰が信じられよう?
私は今回の大統領選挙で米国の縮図を見たと感じた。
現状に不満の多い人々はトランプを応援する。
現在の政治は自分(米国人)達の不満に応えていない。
トランプなら自分(米国人)達の要望を叶えてくれる。
多くの貧しい米国人は現在の物価高に苦しんでいる。
今の政権の無策に失望した人はトランプを支持する。
今の米国は日々の生活に苦しむ人が多い事の象徴。
現バイデン政権は困窮者対応を怠ってきた。
その人達にとってはトランプの過激発言は共感。
トランプ発言の信憑性は問題視せず批判発言に共感。
だから比較的富裕層の多い都市部はハリスが勝利。
一方で貧困層の多い衰退傾向地域はトランプ勝利。
先日の衆議院議員選挙では自民系議員50人以上減。
野党が勝利したというより自民党が自滅した形。
裏金問題、石場新首相の豹変、2000万円支給。
全てが裏目、裏目に働いて自民党の自滅になった。
野党に望みを託すというより自民党に失望した。
仮に野党共闘がもっとできたら更に差が生まれた。
だがそれでも米国大統領選と同様に微差の集まり。
議席数では大きな差になるが投票数差は大差でない。
投票数10万vs9万9999の一票差でも勝者と敗者になる。
昔からの自民党好きと自民党嫌いはあまり変わらない。
所謂好きでも嫌いでもない無党派の動向が左右する。
そして無党派の動向はその時々の状況で大きく変わる。
今回は選挙時点で自民党の酷さが際立ったのだろう。
また最近は兵庫県の知事問題も世間を賑わしている。
青森県民の私にとっては本来はどうでもいい事。
それでも連日報道されれば嫌でも関心がわく。
現在は斉藤前知事と複数の候補者で知事選の最中。
焦点は斉藤前知事の資質問題と県庁改革実績の比較。
メディア報道では圧倒的に知事失格の論調が強い。
一方で県庁の古い体質改革断行を一部県民は評価する。
日曜日の知事選での兵庫県民の判断に注目が集まる。
6 好き嫌い感情と倫理観
世界は共通の倫理観で成り立つと多くの人は信じる。
・他人の物をとってはいけない
・人を傷つけたり殺してはいけない
・戦争をしてはいけない
全ての人は穏やかで平和な社会を望む。
だから平和を乱す窃盗や殺人や戦争を悪と見做す。
では他人の物とは何だろう?
人の物も元をただせば誰かの物や何処かの物。
物には元来所有権などなかったのではないか?
だから本来は先に取った物勝ちになる。
見つけた者勝ちや早い者勝ちならば競争原理?
競争という事ならば時には奪い合いも起き得る。
特に土地に関しては世界中で紛争の種になる。
今最も焦点のエルサレムは誰かの専有地か?
でも本来土地は誰の物でもないと思う。
居住地以外は全て共有という方が良い気がする。
物を所有権で区別するから争いの始まりになる?
最近熊や鹿が人里に下りて作物を荒らす事例が多い。
でも動物は自分の物と他人の物の区別はしない。
自分が手に入れた物は全て自分の物と認識する。
人間の土地に入っても悪いと思う事はない。
その土地が人間の物というのは人間が決めた事。
動物には人間の土地を荒らすという意識はない。
人を傷つけたり殺したりしてはいけない。
では殺人を犯した人を死刑にする事は良いのか?
あるいは殺されそうな時に正当防衛で相手を殺す事は?
チャップリン映画「一人殺せば殺人、大勢殺せば英雄」。
つまり戦争の時の人殺しは英雄扱いされる。
人殺しも時と場合で評価が変わる?
誰もが戦争になる事を望んでいない。
だが戦争を仕掛けられた時反撃する事はどうか?
他国が自国の領土に入ってきたら戦うのだろうか?
窃盗・殺人・戦争などは動物の世界では日常茶飯事。
獲物の横取りや動物間の殺し合い・闘争は毎日行われる。
そうしなければ生きていけないからやむを得ずする。
私自身は窃盗も殺人も戦争も勿論絶対に望まない。
私が望まないのは今が穏やかな日常だからに過ぎない。
だが仮に戦争を仕掛けられたらどうなるか分からない。
仮に明日突然無一文になり直ぐ生死の狭間になったら?
生きるか死ぬかの場面で窃盗せず生きられるだろうか?
私には窃盗・殺人・戦争禁止は絶対的倫理観と思えない。
あくまで平和前提であり余裕のある人の願望と思う。
日々生きるか死ぬかの状態の人には通用しない。
最近は「闇バイト」のニュースが毎日報道される。
闇バイトで悪事に手を染める人は様々な事情がある。
中にはお金を無駄遣いし金に困り犯行する人もいる。
中には真面目に生き税金を払えず犯行する人もいる。
ただ共通しているのはお金に困って犯行する事。
今現在平和な人は平和が続く世の中を望む。
現在平和な人は平和が好きで争いは嫌いという事。
だが日々不安に生きる人には今どう生きるかが問題。
世の中の平和ルールは日々死と向き合う人には邪魔。
自分が生きるためには物を手に入れなければならない。
今私達が大切にしているルールは平和前提のルール。
そのルールを守りたいなら平等な世界が必要と思う。
ところが世界中は巨大な格差で覆われている。
巨大な格差をそのままで平和を唱える事は利己的。
自分は裕福で他人は不幸でも世の中の平和を望む。
つまり自分の好き(平和)にしか目を向けない。
医者、スポーツ、ファン、冤罪、権力者に関して記した。
私自身は何れの人々に対しても好き嫌い感情を抱く。
多くの人々も様々に好き嫌い感情があると想像する。
そして多くの人の感情がまとまると世論となる。
だから世論や倫理観はその時々の民衆の総意だ。
だから永遠に成り立つ倫理観など無いと私は思う。
今トランプが間もなく新しい米国大統領になる。
米国の格差拡大がトランプ大統領を生んだと思う。
トランプは米国第一、米国全体を偉大にすると言う。
それが格差拡大に不満な米国人の心を掴んだ。
でも米国人の半数弱は米国第一に危うさを感じる。
米国だけ優先し果たして世界平和が維持できるか?
ただ私には米国優先も人類優先も危うい様に思う。
人類だけが平和・平等に栄え続けようとする危うさ。
人類だけが自分の好きな事を優先しようとしている。
地球全体で徐々に危機が進んでいる事を怖れる。
ただこんな事を言ってる私自身も自分優先人間だ……