東北山歩旅行17日目(H29年7月11日) 飯豊本山(飯豊連峰縦走2)

天気 晴

宿泊した梅花皮小屋は、難関雪渓「石転び沢雪渓ルート」の終着点。
当初は石転び沢を登ることも検討したが二百名山・朳差岳を優先した。
上から眺めるだけでも恐怖を感じる。朳差岳を選んで良かった。
小屋内には「今年はダイグラ尾根は通行不可」の貼り紙がある。
飯豊山荘から登る4ルートの内の1つで石転び沢の東側の尾根ルート。
登山道を管理することの大変さの一端を感じる。

今日も長距離コースなので早立ちするつもりだったが、結局朝5時出発。
出発前に小屋の管理人さんが来て登山コースの忠告を受ける。
「この先に多少急な雪渓の登りがある。滑落すれば止まらないので注意して。」
「雪渓脇が草場だが草も滑るから余り勧めない。雪渓を慎重に登った方が良い。」
私の姿(運動靴)を見て心配したらしい。忠告に感謝し出発する。
実は昨日門内小屋で出会った男性からも雪渓で何度も転んだ話を聞いていた。
男性によれば雪渓自体はそれ程危険ではないが草と雪渓が混在して滑ると話していた。
話だけでは状況が分からないので自分の目で確かめるしかない。

最初に小さな雪渓の登りが現れたがこれなら楽勝と進む。
その後に現れた雪渓も滑落の心配を感じないため慎重に進めば問題なし。
約2時間で4度ほど雪渓歩きをした後に「このことか」と思う雪渓に出会う。
確かに多少急で滑落すれば数10mは落ちそう。
片足を雪渓にもう片足を草に乗せて雪渓と草付場の間を慎重に登る。
その後も雪渓が現れたが慎重に進めば問題なく「天狗の庭」で雪渓ほぼ終了。

今日も暑い。青空で眺望は良好だが暑さで嬉しさも半分。
雪渓の通過時などは涼しく感じる時もあるが、総じて暑くて身体には辛い。
梅花皮小屋を出発して3時間強で御西小屋到着。雪渓で時間を要し予定を超過。
御西小屋到着の少し手前で御西小屋の管理人さんと出会う。
運動靴で雪渓に向かう登山者がいる旨の連絡が梅花皮小屋からあったらしい。
管理人さんは私の出発地を尋ね梅花皮小屋と答えると安心した様子で通り過ぎた。

御西小屋前で男性単独登山者と出会う。この日最初の登山者との出会い。
男性は管理人と行き違いらしい。水場は雪解け遅れで使用不能らしいと男性の談。
男性は昨日から登山中。飯豊本山小屋に昨夜・今夜と連泊。今から大日岳に登る。
余裕のある登山計画を少し羨ましく感じる。
登山は百人百様だ。

飯豊本山には10時40分に登頂。
予定よりも1時間半以上遅れている。
眺望良好の天気なのに誰もいない山頂。
飯豊本山到着まで1日半の間で出会った登山者は僅か3人。
飯豊は奥深い山で簡単には人を寄せ付けない山だと改めて感じる。
以後は下山完了までに5組7人ほどの登山者とすれ違う。皆一様に疲れた様子。

その後再び現れた雪渓を通過して切合小屋に12時半到着。軽食休憩。
切合小屋は2年前の7月8日に百名山登山で来ている。
その時は、管理人さん2人掛りで洗濯機の設置工事をしていた。
今回は、業者4人ほどで大掛かりな?トイレ改修工事?をしていた。
山小屋の管理というのがどれほど大変な作業なのか想像がつかない。
切合小屋の水場は、前回は冷水大量の印象、今回はぬるく普通量の印象?
もしかするとここ数日の猛暑の影響か?
切合小屋までで予定よりも2時間以上遅れている。着々と遅れが累積。
この先挽回できる見込みがないため今日の宿に電話してタクシーの手配を依頼。
宿からは「18時半までに到着したら風呂より先に夕食を食べて」と言われる。

切合小屋から1時間20分ほどで三国小屋に到着。
三国小屋の管理人さんはとても親切な人。
三国小屋から先では主ルートと別のサブルートを進むと時間短縮できる。
しかしサブルートの状況が分からず不安だった。
管理人さんからはサブルートの概略を聞き問題ないと教わる。
更に地蔵山を迂回短縮する道の情報や途中の水場の情報を教わる。
いろいろ親切に教えて頂き大変助かりました。感謝!

結局この日、川入の登山口到着が18時20分で予定を3時間50分超過。
予定超過は、雪渓での慎重歩行、暑さで体力減衰、足裏痛が要因。
そして一番は、計画自体に無理があったため予定時間の大幅超過だと反省。
川入に下山完了し登山道具の整理をしていたらタクシーも到着。
タクシー運転手さんの話では今年の喜多方市(飯豊)は暑い日が多いとのこと。

山頂方面では雪解けが遅れ山里では暑い日が多い、天気の仕組みは難しい。
本日の宿「いいでの湯」には予定より1時間35分遅れで到着。

梅花皮岳への登り道で振り返る北股岳と梅花皮小屋
梅花皮岳の登りで振り返る北股岳と梅花皮小屋

烏帽子岳に向かう雪渓、左奥は飯豊本山、右奥は大日岳
烏帽子岳へ向かう雪渓、左奥に飯豊本山、右奥に大日岳

キンポウゲ咲く縦走路で烏帽子岳を振り返る
ミヤマキンポウゲ咲く縦走路で烏帽子岳を振り返る

遥か彼方の御西小屋を目指し融け掛け雪渓を進む
遥か彼方の御西小屋を目指し融け掛け雪渓を渡る

渡り終えた雪渓越しに烏帽子、梅花皮、北股岳を振り返る
渡り終えた雪渓越しに烏帽子、梅花皮、北股岳を振り返る

天狗の庭越しに烏帽子、梅花皮、北股岳を眺望
天狗の庭越しに烏帽子、梅花皮、北股岳を眺望

御西小屋のバックに大日岳
御西小屋のバックに大日岳

黄色、紫色、白色のお花畑
黄色、紫色、白色のお花畑

お疲れ気味で飯豊本山に到着
お疲れ気味で飯豊本山に登頂

雪渓ルートの先に切合小屋
雪渓ルートの先に切合小屋

三国岳小屋と親切な管理人さん
三国岳小屋と管理人さん(感謝!)

三国岳から剣ヶ峰、地蔵山に向かう稜線
三国岳から剣ヶ峰、地蔵山に向かう稜線

短縮(下南沢)ルートと林道桧枝岐線の合流地点
短縮ルート(下南沢)と林道桧枝岐線との合流地点

予約1時間半遅れで「いいでの湯」に到着
予約1時間半遅れで「いいでの湯」に到着

05:00 梅花皮小屋・発
09:20 御西小屋 (15分休憩)
10:40 飯豊本山山頂 (15分休憩)
12:35 切合小屋 (20分休憩)
14:15 三国小屋 (20分休憩)
15:30 美味冷水場 (10分休憩)
17:20 林道飯豊桧枝岐線に合流
18:20 川入 (タクシーに乗車)
18:35 いいでの湯・着

歩行時間 12時間00分
歩行距離 24km

乗車時間 10分
乗車距離 7km

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