乳頭-秋駒-大白森-曲崎-三ツ石縦走 (1日目)

1 縦走旅への思い
最近4年は秋に裏岩手方面を縦走している。
裏岩手の曲崎山以南は年々ヤブが酷くなる。
昨年は特にヤブで少し道迷いし難儀をした。
毎年歩いている時は「今年が最後」と思う。
しかし秋になるとまた歩いてみたいと思う。
裏岩手の特に曲崎前後はほぼ人と会わない。
一人の山歩き満喫は個人的には至福の時間。

だが一方で年々体力の衰えも感じている。
今年も10月7~9日まで2泊3日で縦走した。
曲崎山以南では昨年同様に相当に難儀した。
今後更に高齢進行すれば危険度大と感じた。
そして今年こそ最後の旅だろうと悟った。

2 縦走旅の経過(1日目)
10月7日(火)
天気 晴れ後ガス曇り、少し風強い
気温 9~18℃(八幡平市参考)

5時12分に自家用車で自宅を出発。
7時37分に滝ノ上駐車場に着いた。
先着の駐車車両は2台。
トイレ&諸準備し8時6分に登山口出発。
白沼までに男性登山者1人を追い抜く。
その後は誰とも会わず乳頭山に向かう。
乳頭山が見えてきた時の周囲は青空。
ただ乳頭山以外の山は雲に覆われ気味。
この先の乳頭山だけが好天で運が良い。
一方で樹林帯を抜けると風が少し強い。
乳頭山頂は更に強風で長居は難しそう。

10時54分に乳頭山頂到着。
予定より早く着き順調に登ってきた。
山頂には若い男性が先着していた。
怖れていた山頂の強風は全くなく無風。
私は先着の男性に声を掛けた。
私「周りは曇りだが山頂は好天で幸運」
彼「笊森から来たが結構霧模様だった」
私「下は強風なのに山頂が無風で不思議」
彼「私も強風遭遇したので不思議な感じ」
その後彼は山頂を風が避けていると推測。
彼の言葉に「成る程」と思わされる。
南風が乳頭山山肌に当たり上空に逃げる。
山頂だけ風のバリアができたのかも。

彼の発声が関西方面の様に感じて尋ねる。
私「関西又は遠方から来ましたか?」
彼「出身は関西で今は長野です」
彼に今後の予定を尋ねる。
彼は来た道を戻り8合目Pから車で盛岡泊。
その後は東北の紅葉の山を歩く予定。
岩手山も魅力だが山頂周辺禁止で断念。
岩手山周辺禁止と聞き私は驚いた!
今回私は3泊4日の最後に岩手山を計画。
確認したら1年前から噴火警戒で登頂禁止。
貴重情報を入手できた事に感謝。

乳頭山を下山し分岐地点で5人組と出会う。
乳頭山頂は風が無く穏やかだと伝達する。
山頂で喫煙を楽しめると喜んで別れた。
彼とは笊森山で分かれ私は軽食休憩した。
燃料不足と疲労軽減を身体が求めていた。
湯森山先の水場で宿泊用水を補給する。

笊森以降は焼森まで誰とも出会わない。
焼森まで来ると登山者と出会い始める。
しかし雲(霧)と風で笑顔の人は少ない。
男性登山者から声を掛けられる。
彼「ガスが濃くて視界不良ですね」
私「今日は好天を予想したのに外れました」
彼「全く同感です」

焼森から横岳経由し阿弥陀池小屋に下る。
当初は小屋に荷物を置き周回縦走したかった。
横長根~金十郎長根の3時間弱の周回計画。
だがガスで眺望がない中で歩く気力は無い。
直ぐ近くの男女岳や男岳くらいは行こうか?
だが矢張り霧中歩きは気が重く止める。
午後3時10分に誰も居ない小屋に入る。
入口に宿泊者への注意書き表示がある。
「コロナ感染拡大防止のため緊急以外宿泊不可」
コロナ収束後の単独宿泊は問題無と自己判断。

ガスの中を歩いて身体が冷え気味だった。
小屋内気温は10℃弱程と思われ肌寒い。
乾燥米へ注入用に湯を沸かし残り湯を飲水。
更に各種食料を体内に入れ体内温度を上る。
18時過には身体を横にし就寝態勢に入る。
だが強風の影響か入口や窓の振動音が続く。
聞こえ方によって人の入室音にも聞こえる。
不気味な感覚になってなかなか寝付けない。
10年前五葉山の小屋泊時も同様体験をした。
夜に小屋に人が来る可能性はほぼゼロ。
分かっていても振動音が入室音に聞こえる。
でも時間と共に雑音は減り一応睡眠できた。

3 旅写真
滝ノ上温泉駐車場(中央奥が登山口)

8時登山出発(火山注意情報標識有り)

出発から約1時間で白沼

視界が開け三ツ石~岩手山眺望

湿原帯を通過

アザミ?の花

エゾオヤマリンドウ

風が吹く中に乳頭山(烏帽子岳)が現れる

乳頭山が近づく

もう少しで乳頭山山頂

乳頭山頂到着。先着の若者登山者1人。山頂は無風

山頂から田沢湖を眺望

下山後に振り返る乳頭山方面は好天

目指す笊森山は雲が多い

笊森山頂は一面雲の中

湯森山への上空も一面雲

宿岩

山頂付近が雲で覆われる湯森山

湯森山頂到着

紅葉と雲

中間点の水場で宿泊用の水を調達

中間点の水場で宿泊用の水を調達

阿弥陀池水場は流水なし

視界不良で山頂はパスし阿弥陀池避難小屋入り

4 旅の行程とコース
行程
08:06 滝ノ上温泉登山口
09:07 白沼 (4分)
10:05 山頂まで2キロ標柱
10:52 滝ノ上温泉・笊森山分岐
10:54 乳頭山山頂 (5分)
11:02 滝ノ上温泉・笊森山分岐 (12分)
11:45 千沼ヶ原分岐
12:14 笊森山 (4分)
12:55 宿岩
13:33 湯森山 (6分)
14:47 焼森
14:57 横岳
15:01 横岳分岐
15:10 阿弥陀池避難小屋
距離 14.5km 登り 1463m 下り 560m
時間 歩行 6時間30分 休憩 35分

コース図(3日間全体)

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