自分の健康の話と自己管理の話

今年は春に東日本北上旅、夏に青森県一周旅、秋に岩手縦走旅等をした。
旅での気掛かりは「自家感作性皮膚炎」症状だった。
春の時点では病名が分からず直に治ると思っていた。
夏の旅では症状の経過を自問自答しながら旅した。
現在皮膚炎の方は最悪期に比べ8~9割方回復していると感じる。
最後の1~2割の所で良くなったり悪くなったり一進一退と感じる。
皮膚炎の事は後でもう一度触れる事にして先ずは体調全般の話から。

体調全般の話
私の過去の体重は40歳代が63kg前後、50歳代が58kg前後、現在56kg前後。
50代から疲労や食後の睡魔が気になり食事に気を使い始め体重が減った。
退職後長期旅行を始めると更に体重の変動幅が大きくなる。
旅行前は57kg前後なのが旅行終了後は50kg前後になる。
しかし一か月ほどで55kg前後に戻り冬場は57kg前後まで回復を繰り返す。
一時的な体重減少の大きな要因は体内水分量の減少と脂肪減少だと思う。
今夏の青森県一周旅では水不足に気をつけたため旅行直後は52kg程。

今年初めて旅行終了後余り日を置かずに健康診断や献血をしてみた。
今までは旅行直後は体調変化が大き過ぎるため期間を空けていた。
7月29日旅終了、8月6日献血、8月19日健康診断、9月11日献血。

以下は主な検査結果の数値

区 分 8月献血 8月健診 9月献血 参考:前年健診
血圧(上) 104 101 110 114
血圧(下) 56 66 67 69
腎-eGFR- 66.4 65.2
糖-HbA1c 5.5 5.4
グリコアルブミン 15.7 15.3
総蛋白 6.5 7.1
LDLコレステロール 123 116
アルブミン 3.4 4.2
A/G比 1.1 1.5
赤血球数 403 422 442 445

検査数値についての雑感
●血圧
青森一周旅では発汗による塩分ミネラル不足を補うためミネラル岩塩を摂取した。
多少血圧に影響することも予想したが結果的に全く影響はなかった。
●腎機能(eGFR)
亡父や親族に腎臓病者が多いため自分の腎機能には大いに関心がある。
激しい運動は腎臓に良くないという説もあるが昨年に比べ腎検査値は改善。
通常腎機能は年々衰えると言われるため数値が改善したのは嬉しい驚き!
●糖尿病数値
旅行中はなるべく糖質を控えていたので旅行後は血糖数値の改善を期待した。
検査結果は、HbA1c値とグリコアルブミン値共に改善無or悪化して落胆した。
(HbA1c基準値:5.5以下。グリコアルブミン基準値:16.5以下、但し15.6以上は要注意)
但しグリコアルブミン値は1か月後に改善した。
HbA1c値、グリコアルブミン値共、分母の値が減少している影響が大きい。
糖の摂取過多ではなく血中の各成分濃度が減少し結果的に糖の割合が増えた。
●総蛋白&LDLコレステロール
どちらの値も基準値から少し外れている。
旅行中は蛋白質摂取を心掛けたがそれ以上に消耗したのかなと思う。
LDL(悪玉)コレステロールについては体内代謝の際の一時的現象と気にしていない。
●その他
アルブミン値、A/G(アルブミン対グロブリン)比、赤血球数はいずれも基準値を下回った。
この他にもヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値は基準値内ながら過去最低を記録した。
ただ各値共1か月後には回復したため、旅の過重負荷による一時的現象と思う。

●検査結果の総括
青森県一周旅は暑さが身体に堪えたため検査値の悪化はある程度予想した。
ただ自分の感覚としては体調全般は悪くないと感じていた。
その中で1か月後に概ね回復したことは自分の回復力に少し自信が持てた。
現在は在宅時よりも旅行時の方がむしろ体調良好だったように思われる。
旅行中は体調維持のため気張っていたことが良かったかもしれない。
ただ宿以外の食事は貧弱な事が多く長く続けるのは厳しいと感じる。
なお水不足や塩の過剰摂取は腎臓の濾過負担に繋がるため良くないと言われる。
今回一回の検査で断定はできないが個人的には余り気にしなくて良いと思う。
水や微量塩分に拘るよりも食べ過ぎる方が腎臓への負担が大きい様に思う。
同様に血圧と塩分についても本当に因果関係があるのか疑問に思う。

皮膚炎に関する考察
先ず自家感作性皮膚炎とは、
身体への異物接触や食物等などが原因で湿疹ができ急激に身体全体に広がる症状。
何らかの原因が引き金で全身にアレルギーが起こる免疫反応異常だと考えられる。
一旦発症すると簡単に治らないため外用薬や内服薬で痒みと湿疹を抑え治療する。
※参考:シモダ薬局のサイト「自家感作性皮膚炎解説(写真入)

私の場合は今年2月頃に発症した。
この時期に硫黄泉の入浴剤を利用したり歯科治療を行っていた。
高齢になり免疫力や食欲が低下する中で入浴剤と歯科治療が加わった。
様々な身体への負担が一時的に増加した事が発症原因と疑っているが…?
私には花粉アレルギーは無いが自家感作性皮膚炎も同じアレルギー症状。
但し花粉症の方は原因が特定し易いが皮膚炎の方は原因特定が困難。

5月から通院して2週間ほどで症状悪化はひとまず沈静化した。
内服薬と外用薬を毎日続けることで徐々に改善は実感できた。
[使用している薬]:ルパフィン内服薬(抗ヒスタミン剤)とマイザー軟膏(ステロイド剤)。
[内服薬の役割]:身体内部で発する痒み原因を内服薬で抑える。
[外用薬の役割]:皮膚表面の炎症発生を軟膏で抑える。

1か月以上通院し身体が少しずつ良好になったため医師に減薬を相談。
しかし医師は通院と服薬の継続をするようにと言うだけだった。
内服薬を飲むことで眠気を感じることが増え始めて薬の功罪を考え始める。
自分としては減薬する方が良いと判断し医師に無断で減薬を試し始める。
最初は1日おき、次に2日おきと身体と対話しながら減薬を試行する。

病院へは5~6月通院したが青森一周旅を機会に通院を休止した。
青森一周旅を前にして私が皮膚炎対策で試そうと考えた事がある。
私の身体は何かの原因で痒みの引き金ヒスタミンが発生し易くなった。
身体には神経が縦横に走り刺激を知覚し場合によりヒスタミンも作る。
神経の刺激を鈍感にすればヒスタミンの発生も沈静化するのでは?
皮膚の事を意識せず別の事に意識を向かわせてヒスタミン制御する?
ダメ元で試した事は食物無しで「カラ咀嚼」しながら歩く事。
意外に「噛む」行為は他の事を忘れさせてくれる。
更に「咀嚼」行為が唾液と酵素に結び付くので身体にも良いと感じる。
他にも「痒みを意識しない事」を意識する事で少し改善した気がする。

今もまだ身体への刺激を避ける生活を続けている。
具体的には痒くても身体を掻かず風呂では身体を擦らない。
但し少しずつ身体に弱い刺激を試し始めている。
花粉症治療で身体を徐々に花粉に慣らし免疫を獲得する様な方法。
未だ暫く試行錯誤することになると思う。

追記
9月2日NHK「おはよう日本」で養老孟司先生が印象的な話をしていた。
現代人は身体の検査数値を気にし過ぎて身体の発する声を聞こうとしない。
もっと自分自身の身体の感覚を大切にするべきだ、という話。
※参考:NHKおはよう日本「養老孟司の「遺言」
私も健康検査や皮膚病の治療では自分の感覚を大切にしたい。
検査数値と自分の身体の状況を比べながら自問自答する事。
病気治療薬を使いつつ身体の反応を見ながら対応を考える事。
どれだけ可能か分からないができるだけ取り組んでみようと思う。

「週刊ポスト」(H30.10.26.号)に高血圧の基準見直し記事が載った。
要約すると
米国で昨年11月高血圧基準が「140/90」→「130/80」に引き下げられた。
日本では来年春に米国と同じ方向に改訂する準備が進められている。
米国は今までの患者数7220万人が一夜で10330万人に激増(推計値)。
日本は今までの患者数4300万人が改訂で6300万人になる(推計値)。
日本人の2人に1人が高血圧患者。医療費の増大に拍車。
「血圧180/110で降圧剤治療をした人は治療しない人より死亡率が5倍高」
(大櫛医師が福島県郡山市で4万人を6年間追跡調査した結果より)

以前私もブログで「高血圧診断の疑問」の記事を載せたことがある。
※参考:当ブログ内記事「生活習慣病診断や治療に関する疑問
人間個々の個性や特徴を無視した治療は正に「マニュアル医療」。
医者任せにしていると悪くもないのに病人にさせられるかも?
医療がどんどん数値化、一律化される時代に養老孟司氏の話は貴重。
あとは自分で自己防衛するしかないのか?

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